中国が6日、南太平洋非核地帯に向けて潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験を実施し、その波紋が広がっている。
中国の軍機関紙・解放軍報によると、この日午後0時1分、人民解放軍所属の戦略原子力潜水艦1隻が太平洋の公海上から模擬訓練用弾頭を搭載したSLBM1発の発射に成功した。ミサイルは予定海域に正確に着弾した。解放軍報は、今回のミサイル実験は年間軍事訓練プログラムの一環であり、特定の国や目標を狙ったものではないと説明した。
しかし一部では、米国の先端ミサイル迎撃システム「ゴールデンドーム」を念頭に置いたものとの分析が出ている。中国軍事専門家の宋忠平氏は香港・星島日報に対し、「今回の新型SLBM発射実験の成功により、中国がより先進的な三位一体(陸上・航空・海上)の戦略核戦力を保有していることを証明した」とし、「米国のゴールデンドーム・ミサイル防衛システムが2029年に完成しても、これを効果的に迎撃することは難しいだろう」と述べた。
宋氏はさらに、「今回の中国のミサイル発射実験は大国間のチェスゲームだ」とし、「真のプレーヤーは中国、ロシア、米国だけであり、日本、韓国、フィリピンにはチェスを指す能力も、プレーヤーになる資格もない」と主張した。今回発射された「巨浪3」の主要な抑止目標は、太平洋の向こう側にある米国だとも付け加えた。
米国は、中国は軍備管理に応じるべきだと反発した。6日(現地時間)、米国務省のトミー・ピゴット報道官は声明で、「米国がこれまで以上に核拡散防止に取り組む中、中国は正反対の行動を取っている」とし、「北京による急速かつ不透明な核戦力の増強は、地域と世界にとって重大な懸念材料だ」と指摘した。
さらに、「われわれは中国が意味ある軍備管理協議に参加し、国連安全保障理事会常任理事国(米国、中国、フランス、ロシア、英国)が約束した通り、すべての大陸間弾道ミサイルおよび宇宙打ち上げロケットの発射について定期的な事前通報制度を順守するよう引き続き求める」と述べた。また、「米国は同盟国およびパートナー国に対する防衛公約を揺るぎなく維持していく」と強調した。
米国の同盟国であるニュージーランドは、「今回のミサイルはオーストラリア、ニュージーランド、南太平洋の島嶼(とうしょ)国を含む南太平洋非核地帯に着弾した」とし、「この地域では兵器の使用、実験、保有が禁止されている」と表明したと英紙フィナンシャル・タイムズが報じた。1987年締結のラロトンガ条約に言及したもので、中国も1987年、ミサイル実験を対象外とする同条約の一部条項に署名している。
今回のSLBMについては、中国側の発表とは異なり、2カ所で発射準備が行われていたとの主張も出ている。南シナ海の軍事動向を追跡してきたベトナムの軍事専門記者ドゥアン・ダン(Duan Dang)氏は6日午後、「南シナ海と渤海湾からそれぞれ1発ずつ、太平洋の目標海域に向け最大2発の弾道ミサイルが発射された可能性がある」と主張した。また、推進体と弾道、着弾地点を示した地図をX(旧ツイッター)に投稿した。
台湾総統府報道官は、「中国は第一列島線(台湾・沖縄・日本)内で軍事的圧力を強め、大陸間弾道ミサイルの発射実験を通じて国際社会を脅かしている」とし、「一連の行動を強く非難する」と批判した。
中国の民族主義系メディア・環球時報は7日、国際社会の反発について「一部の国が依然として『騒ぎ立てている』」と一蹴した。また社説では、「中国の戦略核戦力が強化されるほど、地域の平和はより保障される」と主張した。
2026/07/07 15:36
https://japanese.joins.com/JArticle/351654