ホルムズ危機が後押ししたSMR…韓米日、原発サプライチェーン協力覚書を締結

投稿者: | 2026年7月8日

韓米日の外相は北大西洋条約機構(NATO)首脳会議を機に会談し、小型モジュール炉(SMR)の配備に関する協力覚書(MOC)に署名した。中東戦争を受けてホルムズ海峡の緊張が高まり、エネルギー安全保障をめぐる不確実性が拡大する中、これまで北朝鮮の核問題への対応やインド太平洋地域の安全保障協力に重点を置いてきた韓米日協力が、原子力発電のサプライチェーンも含める実質的な事業協力へと拡大したことを意味する。

韓国外交部は8日、趙顕(チョ・ヒョン)外交部長官、マルコ・ルビオ米国務長官、茂木敏充外相が前日、トルコ(テュルキエ)・アンカラで開かれた韓米日外相会談でSMR協力覚書に署名したと発表した。3カ国外相会談は昨年10月の慶州(キョンジュ)アジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議以来9カ月ぶりで、今年初めてとなる。

 3カ国はインド太平洋地域を皮切りに、第三国へのSMR配備を加速させるための協力体制を構築することで一致した。外交部は今回の覚書について、「3カ国の安全保障において相互利益を増進するとともに、協力対象国のエネルギー安全保障上の需要を満たすための基盤を提供するだろう」と説明した。

覚書の柱は、韓米日3カ国の企業がチームを組み、第三国のSMR事業に共同参入することだ。3カ国は標準化されたSMR炉型を活用した原子炉建設事業を支援する。原発ごとに設計や契約を新たに作成するのではなく、標準モデルを適用することでコストと工期を削減する狙いだ。また、3カ国企業によるコンソーシアムの構築、輸出対象国の事業資金調達や能力強化、技術・燃料・設備・サービス支援も協力対象に含まれた。

今回の合意は、中東戦争によってエネルギー安全保障をめぐる不確実性が高まる中で、むしろ弾みがついて実現した。これまで韓米日協力は、自由民主主義など共通の価値を守るための連携を約束することが多かったが、今回は原発輸出に加え、燃料・設備・サービスまでを含めた実質的な事業型協力へと発展した点が特徴だ。これまで韓米、米日といった二国間を中心に議論されてきたSMR協力が、韓米日3カ国協力として制度化された格好だ。

事情に詳しい関係者は「これまで韓米日間のSMR協力は必要性を議論する理論的段階にとどまっていたが、ホルムズ海峡における緊張の高まりを契機にエネルギー安全保障確保への関心が高まり、具体的な協力事業を発掘する必要があるとの認識が共有された」と語った。

外交部は、3カ国の調整を通じた協力により、「韓米日企業が域内の協力対象国で増大するエネルギー需要に対応できる、より競争力のある選択肢を提供できるようになる」と説明した。また、新型原子炉技術の商用化に当たり、「最高水準の原子力安全、核セキュリティ、核不拡散基準の順守を後押しする」とした。韓国政府が今回、SMR協力を契機に核不拡散への意思を改めて強調した背景には、韓国が原子力潜水艦の導入を推進している状況も無関係ではないとみられる。

一方、韓半島(朝鮮半島)問題について外交部は、3カ国外相が「北朝鮮の違法なサイバー活動への対応を含め、対北朝鮮政策に関して緊密な連携を維持していく」ことで一致したと発表した。また、「韓半島非核化の原則を堅持する中、対話と外交を通じて韓半島の平和と安定維持に向けた努力を継続することにした」と説明した。

ただし、非核化に関する表現には違いがあった。韓国外交部が「韓半島非核化の原則」と表現した一方、日本外務省は「韓半島」という表現を用いず、「北朝鮮の完全な非核化」と明記した。米国務省の会談結果発表では、非核化について個別に言及せず、SMR協力覚書の締結と、原子力安全、核セキュリティー、核不拡散基準に重点が置かれた。

2026/07/08 14:09
https://japanese.joins.com/JArticle/351711

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