韓国政府は今年の経済成長率見通しを3.0%に大幅に引き上げた。半導体を中心とする輸出好調に加え、三大メガプロジェクトの推進に伴う設備投資の増加が成長を後押しすると判断したためだ。ただし、楽観的な見通しの前提の一つだった中東戦争が再び緊迫化していることは変動要因となっている。成長率が持ち直す一方で、高物価・高為替レート・高金利という「3高」リスクへの対応は喫緊の課題となっている。
韓国政府は14日、「2026年下半期経済成長戦略」を発表した。同時に公表した修正経済見通しでは、今年の実質国内総生産(GDP)成長率予測を従来の2.0%から3.0%へ1.0ポイント引き上げた。物価を反映した名目GDP成長率も従来の4.9%から12.3%へと大幅に上方修正した。見通し通りとなれば、1996年(12.3%)以来30年ぶりの高水準となる。半導体価格の上昇による輸出物価の急伸が背景にある。
成長は財政指標にも反映された。当初、今年50.6%まで上昇すると見込まれていた国家債務比率は47.0%へ低下する見通しだ。成長見通しが大きく改善したことを受け、政府は1人当たり国民総所得(GNI)も4万ドルに近づくと予測した。ただし、対ドルのウォン相場の動向が変数となる。実際に達成できるかどうかは下半期の為替相場次第となる見込みだ。
韓国政府が予測する「成長率3%」は、国際通貨基金(IMF、2.6%)、経済協力開発機構(OECD、2.6%)、韓国銀行(2.6%)など国内外主要機関の予測を大きく上回る。その自信の背景には力強い輸出実績がある。今年6月までの韓国の累計輸出額は前年同期比48.4%増の4967億ドル(約80兆6000億円)と過去最高を記録した。主力の半導体輸出だけでも前年比163%増となった。この結果、今年4月時点の輸出規模は日本とイタリアを抜き、世界5位に浮上した。経常収支黒字も5月までに1413億ドルとなり、昨年1年間の過去最高記録(1231億ドル)をすでに上回った。2026年通年では2900億ドルに達する見通しだ。
投資見通しも大幅に引き上げた。前回2.1%と予測していた設備投資増加率は5.0%へと倍以上に修正した。957兆ウォン(約104兆円)を投じる半導体・データセンター・フィジカルAI(人工知能)からなる三大メガプロジェクトが本格始動することを反映したものだ。李炯日(イ・ヒョンイル)財政経済部第1次官は「半導体好況を受け、各企業が投資着手時期を前倒ししている点を考慮した」と説明した。一方、民間消費と建設投資の増加率はそれぞれ2.0%、0.2%にとどまると予想されており、輸出と内需の温度差は依然として大きい。
2026/07/14 14:54
https://japanese.joins.com/JArticle/351979