サムスン電子は代表理事直轄のロボット専門担当組織を設置した。メタやエヌビディアなど米国のビッグテック企業が開発競争を繰り広げるフィジカルAI分野に本格的に参入した。
サムスン電子は、ノ・テムン代表理事兼デバイス体験(DX)部門長直轄の「RX(ロボット体験)事業推進室」を新設すると発表した。新組織は、中長期事業戦略の策定からハードウェア、人工知能(AI)・ソフトウェアの核心技術開発、デザイン、商品企画など、事業化の全過程を統合的に担当する。研究開発、製品企画、事業戦略を一つの組織にまとめ、商用化のスピードを高める構想だ。
事業化に必要な核心人材の確保にも取り組む。現代自動車グループのロボット専門企業「ボストンダイナミクス」で勤務していたサムスン電子企画チーム副社長のイ・ドンゴン氏が、ロボティクス戦略チーム長に就任する。知能型自律ロボットシステムの専門家であるソウル大学のキム・ヒョンジン教授(航空宇宙工学)と、ロボットの手の精密操作技術分野の権威である亜洲大学のキム・ウィギョム教授(機械工学)も参加する。同社は、ロボットのハードウェアやAI・ソフトウェア分野の専門家も追加で採用する方針だ。
事業推進室はソウル市ウミョン洞の研究開発(R&D)キャンパスを主要拠点とし、亀尾(クミ)事業所にはロボットの学習と検証のためのデータファクトリを構築し、製造現場にロボットを迅速に投入できる基盤を整える計画だ。同時に、米国・中国・日本にも研究拠点を設置し、現地の技術と人材を積極的に確保する計画だ。
今回の組織改編は、2024年末にロボット企業レインボーロボティクスの最大株主の地位を確保した後、運営してきた未来ロボット推進団を研究開発組織などと共に事業組織に引き上げる措置だ。サムスン電子は製造現場でロボット技術をまず検証し、その後企業間取引(B2B)から企業・消費者間取引(B2C)市場へ事業を拡大していく構想だ。まず、同社は2030年までに国内外の生産工場をAIベースの自律工場へ転換する過程で、ヒューマノイドを段階的に導入する。実際の生産ラインで蓄積したデータを繰り返し学習させ、汎用性を高める戦略だ。半導体やスマートフォン、家電だけでなく、サムスンディスプレイ、サムスン電機、サムスンSDI、サムスン重工業など多様な製造拠点を保有している点も、フィジカルAIとヒューマノイド技術を高度化する上で有利な基盤と評価されている。サムスン電子の関係者は「ロボットを単なる未来技術ではなく、製造競争力を左右する核心事業として本格的に育成する信号だ」と述べた。
2026/07/21 15:28
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