ウクライナの新型ドローンが9日、国境から約3200キロ離れたロシアの主要ガス施設を攻撃したことを受け、飛躍的に発展するドローン技術に対する世界的な関心が高まっている。ソウルを基準に中国や日本はもちろん、ロシア・モンゴル・ベトナム・フィリピンまで攻撃できる中距離弾道ミサイル(射程3000-5500キロ)の役割まで安価なドローンが代替する可能性を示したことで、現代戦争のパラダイムが根底から覆りつつあるという評価が出ている。
韓国を代表する弾道ミサイル「玄武」系列の1基当たりの価格は40億ウォンから100億ウォン(現在のレートで約4億6000万-約11億4000万円。以下同じ)といわれているが、今回ウクライナがロシア攻撃に使用したドローンの価格は1基当たり5万5000ドル、7400万ウォン相当(約850万円)であり、1日に数百機を生産できる。
■翼内に燃料タンク追加で射程を延長
今回ウクライナがロシア北極圏の「ガスの首都」ヤマロ・ネネツ地域を攻撃したドローンの機種は、防衛関連企業「ファイアポイント」が開発したFP1だ。2024年に量産が始まった。最大飛行時間は7時間、最高時速は205キロ、公式諸元上の最大射程は2600キロ。FP1はこれまで、ウクライナがロシアの主要精油施設を攻撃する「ガソリンスタンド襲撃作戦」の主力戦力だった。小型航空機型の設計で、翼幅が6メートルあるこのドローンは、尾部のプロペラを駆動させる2気筒エンジン、固体燃料ブースターを動力として使用しつつ、グライダーのように揚力を最大化して長時間巡航することができる。弾頭重量は60キロから120キロだ。
ファイアポイント社のCEO(最高経営責任者)を務めるイリーナ・テレフ(Iryna Terekh)氏=34歳=は外国メディアとのインタビューで「開発当初は射程が700キロに過ぎなかったが、実戦経験を積むにつれて射程と精度の両方を向上させる方法を見つけ出した」とし、「射程はエンジンの燃費を改善し、機体の一部を空気力学的に組み立て直すことで調整できる」と語った。弾道ミサイルの射程や破壊力を弾頭重量や燃料、発射角度を調整して変更するのと同じように、ドローンの射程も任務の特性に合わせてオーダーメイドで設計を変更して活用できるということだ。今回のヤマロ・ネネツ攻撃任務に使用されたFP1ドローンは、翼の内部にも追加の燃料タンクを入れる変形設計が適用された。
■GPSが不通になってもAIが経路を探索
これまでロシアは、GPS妨害装置によって飛行中のドローンを道に迷わせる方法で対応してきた。しかしウクライナはFP1ドローンに人工知能(AI)を搭載し、ロシアの防空網を突破した。GPSが不通になっても、AIがあらかじめ入力された衛星地図と実際の地形をリアルタイムで照合しながら経路を補正し、目標物に向かって飛行するというのだ。テレフCEOは「AIを活用して映像と地図を照合し、最終的な標的への接近段階における精度を高めた」と述べた。
このようなドローン戦力は、「発射・探知・迎撃」という従来の砲兵・弾道ミサイル対応の文法を完全に揺るがすものだ。韓国軍のドクトリンは、敵砲兵の動きを事前に察知した後、砲弾(ミサイル)の落下軌道を逆算したり、事前に把握したミサイルの発射地点を砲撃・空爆する対火力戦として展開される。自走砲や大型弾道ミサイルの発射車両はサイズが大きいため、空中アセット(軍事資産)で探知することが比較的容易な方に属する。
しかし、FP1ドローンのような戦力はサイズが小さくて移動も簡単なので、発射場所を事前に探知することはほぼ不可能だ。また、発射後に高度が数十-数千キロまで上昇する砲弾やミサイルとは異なり、ドローンの飛行高度は非常に低いため、レーダーによる探知も難しい。このため、敵の砲兵(ミサイル)の動きを事前に探知した上で原点を攻撃したり、すでに発射されて飛来している弾道ミサイルに向けて迎撃ミサイルを発射し、空中で爆破したりする従来のドクトリンが通用しない。
■移動目標を追跡する改良型も
ドローン戦力の活用性は無限大だという評価が出ている。FP1に機関銃を装着してドローンや砲弾への迎撃目的で使用することもあり、動く標的をリアルタイムで追跡して破壊するFP2も開発された。ドローンの破壊力は、従来の弾道・巡航ミサイルと「混ぜ撃ち」式で結合した時に最大化される―という評価もある。中東の米軍基地は今回のイラン戦争の過程で相当な打撃を受け、米国はTHAAD(高高度防衛ミサイル)やパトリオット迎撃ミサイルを大量に消耗して苦戦が続いている。従来のミサイルとドローンを混ぜて発射した場合、探知や識別自体が困難である上、防御側の立場からは、限られた迎撃アセットを投入する優先順位を決定するのも難しい。
ウクライナ側は「ドローンの生産力は予算や人員の問題だけであって、事実上無制限だ」とし、「米国や中東、ヨーロッパなどとも防衛産業協力を進めている」と述べた。テレフCEOは「今後の武器の競争力は、ハードウェアを生産・輸入するプロセスよりも、変化する戦場の環境や任務の特性を最新化するソフトウェアのアップデートをどれほど迅速に、そして頻繁に行うかにかかっている」と語った。
2026/09/14 14:00
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