警察庁は1日、キム・ジョンチョル警察庁長官職務代行(警察庁次長・治安正監)の主宰で、全国の警察署長(総警=日本の警視正に相当)以上の警察幹部650人が出席する「全国警察捜査指揮官会議」を開いた。2日の改正刑事訴訟法施行に伴い、検事の捜査権が廃止され、警察が一次捜査を主導することになる。キム・ジョンチョル代行は「新たな刑事司法体系が現場に完全に根付くまで、非常対応体制に移行する」と述べた。
改正刑事訴訟法の施行により、警察が一次捜査を主導することになったが、警察の捜査能力をめぐっては、依然として疑問の声が上がっている。警察の主要犯罪捜査は、警察庁国家捜査本部が指揮する。国家捜査本部は2021年に発足し、今年で6年目を迎えた。しかし、主要事件の捜査指揮などで少なからぬほころびを露呈してきたためだ。
昨年9月に始まった、金炳基(キム・ビョンギ)議員(無所属)の不正疑惑捜査が代表的な例に挙げられる。金炳基議員を捜査したソウル警察庁は、今年上半期中に主な事実関係をほぼ把握したが、半年以上にわたり事件を検察に送致しなかった。警察は4月ごろ、金炳基議員に対する逮捕状を申請する案を検察と協議したとされる。しかし、ソウル警察庁が実際に逮捕状を申請したのは、捜査着手から1年後の先月7日だった。国家捜査本部は「捜査の完成度を高めるため、法理の検討を綿密に行う過程で時間がかかった」と説明した。しかし、令状を受理した検察は「補完捜査が必要だ」として差し戻した。このため一部では「国家捜査本部が、与党圏の実力者だった金炳基議員の捜査を意図的に引き延ばしたのではないか」との疑問を投げ掛けている。
国家捜査本部の捜査能力に対する疑問も残る。国家捜査本部で直接捜査を担当する部署は、安全保障捜査局、重大犯罪捜査課、二次加害捜査隊などだ。捜査を担当する警察官は200人程度。ところが、国家捜査本部が最近直接捜査に乗り出したのは、現政権発足後に行われた、いわゆる「下命捜査」が大半だ。2024年の李在明(イ・ジェミョン)大統領加徳島襲撃事件の再捜査、務安空港惨事に関する捜査、北朝鮮無人機捜査、統一教会の捜査などだ。このうち具体的な成果が出たのは、3月に大学院生のオ容疑者らを北朝鮮に無人機を飛ばした容疑(一般利敵罪など)で送致した事件くらいだ。これさえも一審で、一般利敵容疑については無罪が言い渡された。
市民が犯罪被害に遭った際に頼る第一線の警察署も、事件の握りつぶしやたらい回しをめぐり、物議をかもした。5月に光州女子高生殺人事件を捜査した光州光山警察署の捜査チームは、被疑者チャン・ユンギの父親であるチャン警監(警視に相当)に主な捜査情報を伝え、重要証拠を隠滅できるようにした。一方、済州西部警察署のプ警長(巡査長に相当)は、5月に行方不明届が受理された女性チャン・ミランさんの事件と、60代男性の行方不明事件を上部に報告せず、虚偽の終結処理をしていたことが明らかになり、波紋を呼んだ。ソウル江南警察署の捜査チーム長ソン警監は、事件関係者から遊興施設で接待を受け、事件をもみ消した疑いで8月に逮捕された。
2026/10/02 11:45
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