【取材日記】書籍を手当たり次第に持ち去るAIビッグテック、韓国はこのまま食い物にされるのか

投稿者: | 2026年10月22日

米国の人工知能(AI)ビッグテック企業にとって、韓国はいいように扱いやすい相手なのか。まずはこの資料から話を始めよう。

米ビッグテック企業メタ(Meta)のAIによる書籍学習をめぐる訴訟で提出された書類だ。メタが2023年に米著作権局に提出した意見書だが、興味深い部分がある。メタは著作権局に対し「世界各国も明示的かつ広範なテキスト・データマイニング(TDM)または『フェアユース(公正利用)』を導入し、技術発展と投資を促進する環境を整えた」と主張し、その根拠としていくつかの国の事例を挙げた。その一つが韓国だ。韓国の著作権法が米AI企業の無断学習を正当化する根拠として使われているのだ。

 実際、韓国の著作権法には、AIが書籍などを学習することが公正利用に当たるのかどうかを判断する根拠がない。法的空白状態にあるためだ。出版業界は著作権者の許可なくAIの学習に使用できないようにする内容で著作権法の改正を試みた。結論は2024年、第21代国会の会期満了による法案廃案。韓国には関連訴訟もない。したがって判例もない。そんな韓国が米AI企業の目には公正利用を認める国に映っても不思議ではない。より正確には、門が大きく開け放たれた「穀物倉庫」に見えるのだろうか。

門が開いているから、勝手に入って倉庫の中身を奪っていったのだ。中央日報の報道で、AI企業による古本の大量注文と、教保文庫に入った新刊書籍の大量注文が確認された。AI企業アンソロピック(Anthropic)が韓国で166トンの書籍を買い付けた事実も明らかになった。まるで掃除機だ。知識をすべて吸い取っている。偶然にも、アンソロピックが書籍を大量購入したのは韓国と日本、台湾だ。メタが著作権局への意見書に記した「公正利用を導入した国」だ。一言で言えば、門が開いている国々ということだ。

この問題について尋ねようとしたところ、韓国出版文化産業振興院は「担当部署がない」という。文化体育観光部は「状況を見守っている」と答えた。官を責めたいわけではない。出版団体も声明の発表や実態調査以外に、これといった活動をしていない。作家たちも静かだ。米作家協会やフランス出版協会など、海外ではAI企業を相手取った訴訟や政府に対する声明の発表で大騒ぎだ。

何かをしなければならない。正解は分からない。サム・アルトマン氏(オープンAI最高経営責任者)にも分からないだろう。アン・カーソン氏(今年のノーベル文学賞受賞者)なら分かるだろうか。ぐずぐずしているうちに未来の方が先にやって来てしまった。法整備に向けた社会的議論を始め、訴訟を通じて判例も積み重ねながら、正解を探すしかない。何もしなければ、AIビッグテック企業に食い物にされるだけだ。

ああ、そういえば、この記事も近いうちにAIが学習するのだろう。新聞社も韓国新聞協会も、何もせずにいればいいように利用だけされてしまう。

ユン・ソンミン/文化部記?

2026/10/22 14:43
https://japanese.joins.com/JArticle/356698

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