ドナルド・トランプ米国大統領が先月(4月)29日(現地時間)、ドイツ駐留米軍削減の可能性を示唆し、波紋が広がっている。トランプ政府が海外の米軍準備態勢を調整する可能性を継続的に示唆してきたことから、欧州駐留米軍の再配置を超え、在韓米軍にまで影響を及ぼしかねないという点からだ。
トランプ大統領はこの日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に投稿した文で「米国は駐独米軍削減の可能性を研究・検討している」とし、「これに関する決定が近く行われるだろう」と述べた。トランプ第2次政権が昨年1月に発足して以降、「力による平和」という基調に従い、全世界に駐留する米軍の運用方式について再調整を公言してきたが、実際に特定の駐留国の米軍兵力削減を検討中であることを公表したのは今回が初めてだ。
今回の発言の直接的な背景としては、最近のイラン戦争の局面で見せたドイツの消極的な態度がまず挙げられる。トランプ大統領は、ホルムズ海峡の安全確保のための軍事支援要請を事実上拒絶した英国・フランス・ドイツなど北大西洋条約機構(NATO)の主要加盟国に対し、「覚えておく」と言って何度も不満を表明してきた。最近では、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相が「米国が戦略なしにイラン戦争に突入した」と批判すると、トランプ大統領は「メルツはイランが核兵器を持つことに対して問題ないと思っている」と毒舌を浴びせた。
欧州全体に駐留している米軍は約8万4000人であり、ドイツにはラムシュタイン空軍基地などをはじめ約3万5000人の米軍が駐留している。これは日本(約5万5000人)に次いで、海外駐留米軍の中で2番目の規模だ。また、米国の欧州軍(EUCOM)とアフリカ軍(AFRICOM)の本部がいずれもドイツにあるほど、欧州防衛の戦略的重要性は大きい。
もちろん、突発的に暴言を吐いては撤回してきたこれまでのトランプ大統領のスタイルを考慮すれば、今回の発言もドイツを圧迫するためのメッセージである可能性を排除できない。しかし、トランプ大統領がイラン戦争への寄与度に応じて同盟国の等級を分けたリストを作成したという米政治専門メディア「ポリティコ(Politico)」の報道が先月22日にあった。また、米国がイラン戦争に協力しなかったと判断されるNATO加盟国の駐留米軍を、協力した加盟国へ移す案を検討しており、欧州の米軍基地1カ所の閉鎖も考慮していると、最近、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。駐独米軍の削減が強行される場合、欧州の安保態勢に相当な影響を及ぼすのは避けられない。
問題は、駐独米軍の削減を超え、米軍の再配置が現実化する場合だ。トランプ大統領は第1次政権時から同盟国の安保ただ乗り論を執拗に提起し、韓国に対しては「在韓米軍削減カード」をちらつかせて防衛費増額を貫徹させてきた。特に最近は、ホルムズ海峡への軍事支援要請を拒んだ国々に対する失望感を露わにし、韓国を名指しして言及してきた。先月6日にはNATOに対し「私の心の中に消えない汚点を残した」と述べた後、「NATOだけではない。誰が我々を助けなかったか知っているか」としながら「韓国」を筆頭に挙げた。続いて、オーストラリア・日本に言及した。
韓国国防部関係者は「韓米間で在韓米軍の削減に関する議論は全くない」とし、「今後も在韓米軍の安定的な駐留と連合防衛態勢の強化のため、韓米間で緊密に連携していく」と明らかにした。
2026/05/01 06:48
https://japanese.joins.com/JArticle/348435