中東戦争の余波で原油高が続き、韓国の航空業界が路線減便や無料受託手荷物の縮小、無給休職拡大など、あらゆるコスト削減に乗り出した。燃料費負担が急増しているうえ、燃油サーチャージ引き上げにより旅行需要まで鈍化し、業界全体に非常経営体制が広がっている。
11日、航空業界によると、アシアナ航空は今月、仁川(インチョン)〜プノンペン・長春・延吉など一部国際線の運航を減らす。イースター航空も今月末まで、仁川〜フーコック路線の運航を中断することを決めた。
ジンエアーは、仁川〜グアム・ニャチャン・フーコック、釜山(プサン)〜セブなど14路線で、往復ベースで131便を減便する。エアプサンとエアロKも、東南アジア・日本路線を中心に一部便の運航を減らす。
長距離路線にも影響が及んでいる。アシアナ航空は仁川〜アルマトイ・イスタンブール路線の一部便を運休することを決め、ティーウェイ航空は来月から一定期間、仁川〜パリ路線の運航を減らす予定だ。
パリ路線は、韓国LCCの長距離戦略を象徴する路線に挙げられていたが、高騰する原油価格と収益性悪化への懸念の中、結局は運航効率化の対象になったとの分析が出ている。
ティーウェイ航空は、10月からオーストラリア・モンゴル・ウズベキスタン路線の無料受託手荷物の許容量も縮小する予定だ。
航空業界では、無料受託手荷物の縮小も収益防衛戦略の一つとみている。無料受託手荷物の許容量が減れば、追加手荷物料金による収益が増える可能性があるためだ。
運航縮小に伴う人員調整も続いている。ティーウェイ航空とエアロKに続き、チェジュ航空も来月、客室乗務員を対象に無給休職を実施する方針だ。ジンエアーは、従業員向けの安全激励金の支給を無期限で延期したと伝えられている。
航空各社が緊縮経営に乗り出した最大の理由は、燃料費負担だ。航空燃料は航空会社全体の費用の約30%を占める。
大韓航空とアシアナ航空の今年の予想航空燃料消費量は、計4205万バレル規模だ。航空燃料価格が1バレル当たり1ドル変動するだけでも、約4205万ドル(約66億円)の損益が変動する構造だ。
実際、シンガポール航空燃料平均価格(MOPS)は、今年3月の1バレル当たり195.40ドルから、4月には200.42ドルへ上昇した。
問題は、コスト削減だけでは現状を乗り切るのが難しい点だ。ウォン安と過去最高水準の燃油サーチャージが重なり、旅行需要そのものが鈍化しているためだ。
燃油サーチャージは航空券価格に直接反映され、消費者の体感負担を大きくする。価格に敏感な旅行客が予約を控えるようになり、それが航空会社の収益悪化につながる構造だ。
金融情報会社「FnGuide(エフエヌガイド)」によると、大韓航空・アシアナ航空・ティーウェイ航空・ジンエアー・チェジュ航空・エアプサンなど、韓国上場航空会社6社の今年4-6月期の営業損益見通し合計は、5162億ウォンの営業赤字と集計された。
大韓航空を除くほとんどの航空会社が赤字を記録すると予想されている。特にアシアナ航空は2720億ウォン、ティーウェイ航空は1320億ウォン規模の営業損失が見込まれている。
航空業界関係者は「収益性の低い路線は引き続き減らし、搭乗率の高い路線中心に供給体制を再編する可能性が高い」とし、「付加サービス販売拡大や機材・人員運営の効率化もさらに強化されるだろう」と述べた。
2026/05/11 12:00
https://japanese.joins.com/JArticle/348890