熊本地震から1分で政府コントロールタワー稼働、最悪の被害を防いだ日本の防災システム

投稿者: | 2026年7月30日

 28日に日本・熊本県で発生したマグニチュード7.1の大きな地震は、2016年4月に発生した熊本地震の悪夢を思い起こさせた。当時、28時間間隔でマグニチュード6.5の前震とマグニチュード7.3の本震が相次いで発生し、建物の崩壊や負傷の悪化などで278人が死亡、18万4000人の被災者が発生する莫大な被害を出した。しかし今回は、10年前に劣らぬ揺れだったのにもかかわらず、大惨事は免れたと評価されている。これは、熊本県が過去の悲劇を教訓とし、10年間着実に続けてきた地震対策や、歯車のように回る日本の防災システムのおかげだと分析されている。

◆次の地震に備えた熊本

 熊本県は2016年の大地震を経験した後、「次の地震」に備えてきた。まず、老朽化した木造の建物の耐震性を高めることから始めた。熊本県は2013年当時、住宅の耐震化率が76%で全国平均(82%)に比べて低かった。そのため、2016年の地震のときには住宅8657棟が全壊する被害を受けた。熊本県は耐震補強設計や建て替えに補助金を支給し、2023年には耐震化率を89.5%まで引き上げた。また、看板やエアコンの室外機などが落下して生じる被害が大きかった点を教訓とし、建物の骨組みだけでなく、副資材の固定力や耐震性も強化した。

 特に、「2016年の記憶」そのものを防災インフラとした。大きな地震があった4月14日、16日が含まれる2週間を毎年「防災ウィーク」とし、追悼・展示や防災教育・訓練に取り組んでいる。イベントを通じて住民たちは自ら、自分の避難計画である「マイ・タイムライン」を作成する。

 学校などが避難所として実践運営される際に発生する物資・食料・設備不足などの混乱にも、徹底して備えてきた。物流の断絶により支援物資が到着するまで耐えるため、住民や事業者に食料品・飲料水・日用品を最低3日分、可能であれば1週間分備蓄するよう促し、災害が発生したら学校をすぐに避難所体制へと転換できるよう、非常用発電機、マンホールトイレ、貯水機能付き水道管などを拡充した。

 熊本県は、世界的に人気の漫画『ONE PIECE』の作者を輩出した場所だ。2016年の大地震発生後、『ONE PIECE』のキャラクターやストーリーを災害復興や地域再生に活用してきたが、その一つが「火の国ぼうさい塾」だ。3日間の講習を受けて試験に合格すると、住民の避難や応急手当を助ける「防災士」の資格を取得することができる。

◆1分単位で動いた政府

 日本政府も迅速に動いた。28日午後4時27分にマグニチュード7.1の地震が発生してからわずか1分後の4時28分、首相官邸には「官邸対策室」が設置された。続いて1分後の4時29分には、首相が被害状況の早急な把握、地方自治体と連携した人命第一の救命・救助、国民への適時適確な情報提供という指示を出した。これについて、高市早苗首相は5時4分にX(旧ツイッター)に投稿したコメントで「関係省庁の局長級による『緊急参集チーム』を招集し、被害状況の把握と救命救助などの災害応急対策に総力を挙げて取り組んでいる」と伝えた。地震発生から約2分で、局長級の実務者たちと緊急会議を開いたということだ。さらに内閣のナンバー2である木原稔官房長官は午後5時25分、6時30分など連続して緊急ブリーフィングを開き、政府の措置に関して発表した。

 5時26分には小泉進次郎防衛相が記者会見を行い、F2戦闘機3機を投入して被害情報を収集しており、自衛隊3600人を救助作業に投入したことを発表した。高市早苗首相も5時48分に記者会見を行った。

 6時20分には、首相が本部長を務める災害関連の最高意思決定機関である非常災害対策本部が設置され、午後7時56分に第1回会議が開かれた。高市早苗首相は会議で、自治体の正式な要請を待たずに食料や飲料水、簡易エアコンなど必要な物資を即座に現地へ輸送する「プッシュ型支援」を指示した。NHKなどの主要メディアは災害発生直後からリアルタイムで情報を伝達し、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で広がるフェイクニュースを遮断し、混乱を防いでいる。

2026/07/30 14:00
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2026/07/30/2026073080112.html

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)