30日、熊本県菊陽町にあるTSMCの日本子会社JASM第1工場は、外部車両や人の出入りがほとんどない静かな様子だった。2日前に熊本を襲ったマグニチュード7.1の強い地震の影響だ。半導体産業の復興を掲げる日本政府が、世界最大のファウンドリー企業である台湾TSMCと意欲的に進めてきた半導体工場も、生産への支障を避けることはできなかった。
工場は28日の地震発生直後、生産ラインの稼働を停止し、従業員を避難させた。TSMCは、建物の安全性は確認され、電力・用水・安全システムも正常に稼働していると明らかにした。ただし、製造設備については点検や調整作業が続いており、揺れが大きかっただけに正常化までには時間がかかる見通しだ。工場前で取材に応じた関係者は、「いつ工場が再開されるかは分からない。本社が判断する」と話した。
近くにあるソニーセミコンダクタマニュファクチャリングの熊本テクノロジーセンターも同様の状況だった。同センターは地震発生直後から生産活動を停止している。日本メディアは、半導体工場はその特性上、ごくわずかな揺れでも生産設備やウエハーの状態を精密に点検する必要があるため、操業再開までには相当な時間を要する可能性があると報じている。電力や用水の供給、物流網の正常化も再稼働を左右する要因となる。状況が長期化すれば、日本経済だけでなく世界のサプライチェーンにも影響を及ぼす可能性があるとの懸念が出ている。
被害が集中した地域では、救助と復旧作業が続いている。特に地震による被害が大きかった熊本市南部の宇城市と八代市では、停電や断水などにより、依然として日常生活に支障が出ている。
この日、宇城市役所前には給水を受けるため、住民らがポリタンクを持って長い列を作っていた。50代の男性は、「いつ水が出るようになるか分からない。トイレも使えず、用を足すためにここまで来ている」と話した。現場には簡易トイレ約10基が設置されていた。八代市の状況はさらに深刻だった。道路のあちこちに亀裂が入ったり路面がゆがんだりしており、車で移動する際にも何度も迂回を余儀なくされた。煙突の一部が折れて崩壊した日本製紙工場もこの市にある。生き埋めとなった11人のうち、8人の死亡が確認され、2人が負傷、1人は依然として安否不明となっている。
人的被害も拡大し続けている。熊本県災害対策本部は30日午後4時の会議で、地震との関連を調査中の事例を含め、死者が34人に増えたと発表した。地震発生直後に爆発が起きた嘉島町の「イオンモール熊本」では、この日午後、死者が7人に増えたと共同通信が伝えた。
余震も続いている。29日午後10時19分ごろ、熊本県一帯でマグニチュード5.8の地震が発生し、気象庁の震度階級で最大震度5弱の揺れを観測した。熊本県内には420カ所の避難所が設けられ、8698人が避難生活を送っている。また、熊本県と長崎県では約8万4000世帯で断水が続いている。
2026/07/31 06:54
https://japanese.joins.com/JArticle/352821