「評価悪いと資産運用会社との契約解除」…日本の公的年金バリューアップの秘密

投稿者: | 2026年8月4日

 「資産運用会社のスチュワードシップ・コード(受託者責任原則)の履行評価が悪いと、資産配分契約の解除につながりうる」

 日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の廣川齊ESG・スチュワードシップ推進部長は先月7日、東京のオフィスでハンギョレのインタビューに応じ、機関投資家のスチュワードシップ履行をけん引することで日本の企業統治構造の改善とバリューアップ改革において重要な役割を果たす『GPIFモデル』について説明した。GPIFは運用資産規模が294兆円(約2700兆ウォン)で、最大規模のグローバル年金基金の1つ。

-GPIFは委託した運用会社に議決権行使と関与活動を含むスチュワードシップ・コードの履行を任せている。一方、韓国の国民年金はそれらを自らおこなっているが?

 「GPIFモデルは、世界の資産保有者の中でも非常に独特な形態。現物株への直接投資は禁じられている。そのような原則の下で受託者としての責任を果たすために何ができるかを考えた結果が、今のかたち」

-株式投資と議決権行使をしないのはなぜか。

 「企業経営に直接影響を及ぼすのを避けるというのが趣旨」

-資産運用会社には議決権行使の方向性を指示しているのか。

 「個別の案件について指示することはない。全面的に資産運用会社の判断に委ねている。その代わり、資産運用会社が順守すべきスチュワードシップの原則と議決権行使の原則を定めている」

-資産運用会社にスチュワードシップ・コードの履行を促すシステムは?

 「年に一度、資産運用会社を評価し、必要に応じて資産配分に反映している。スチュワードシップ活動を含め、投資方針、運用プロセス、組織・人材、内部統制などを総合的に検討している。評価が悪いと資産配分契約の解除につながりうる」

-スチュワードシップ・コードを作成する日本の金融庁(FSA)との役割分担は?

 「GPIFは日本政府から年金積立金の運用を委託されているため、年金を受け取る国民のために活動している。日本の年金制度は厚生労働省が担当しており、GPIFは金融庁の指示は受けない。GPIFもスチュワードシップ・コードを受け入れている。資産運用会社のスチュワードシップを評価しているのも、受託者としての責任を果たすためのもの」

-委託した運用会社のスチュワードシップ・コードの履行が企業の支配構造の改善とバリューアップにポジティブな影響を及ぼすという実証的根拠は?

 「委託した運用会社から企業に対する関与活動のデータを毎年提出させている。21の資産運用会社が2017~2022会計年度に日本株に対して実施した2万6792件の関与活動を分析したところ、株価純資産倍率(PBR)などの企業価値指標が統計的に有意に改善されたことが確認された。また社外取締役の数、時価総額、株主総利回りも改善されていた」

-韓国の大手資産運用会社は財閥や金融持株会社の子会社だ。系列企業に対する独立的なスチュワードシップ・コード履行が難しいという構造的なぜい弱性を抱えている。日本も、資産運用会社が三井や住友などの大手金融グループの子会社であることが多いが。

 「運用会社の独立性や利益相反の問題の管理は、スチュワードシップ・コードを初めて策定した2014年から大きな議題だった。GPIFのスチュワードシップ原則によると、資産運用会社は投資先企業と同じグループに属する場合、受益者(国民や年金)の利益を最優先にするために利益相反の問題を適切に管理しなければならない。また、そのために関連組織の分離・遮断や独立した第三者委員会の設置などの措置を取らなければならない。GPIFは運用会社がそれをきちんとおこなっているかも評価している」

2026/07/30 10:28
https://japan.hani.co.kr/arti/economy/56821.html

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