中国の半導体メーカーである長鑫存儲技術(CXMT)の株価が27日、上場初日に465%上昇し、中国の時価総額1位企業になったことで、グローバル・メモリ半導体市場に緊張が走っている。サムスン電子・SKハイニックス・マイクロンとの技術格差が大きい「二流」と見られていたCXMTが、多額の資金を元手に生産能力を拡大し、世界のDRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)市場の構造を揺るがす「ナマズ」(起爆剤となる強敵)になる可能性があるとの見方が出ているためだ。
韓国のサムスン電子・SKハイニックスと、CXMT・長江メモリ(YMTC)・中芯国際集成電路製造(SMIC)など中国の半導体企業との技術格差は依然として大きい。しかし、中国は低い収率と高い原価を政府の支援と大規模な設備投資、巨大な内需市場で補いながら、急速に追い上げてきている。かつて世界のDRAM市場を主導していた日本が1990年代に韓国へと主導権を明け渡したように、韓国も中国の物量攻勢と技術力猛追にやられかねないという懸念が出ている。
■DRAMとHBM、2~3世代の差
CXMTは現在、最新世代のDRAMであるDDR5と低電力製品のLPDDR5Xを量産している。しかし、製品を作る主力技術は韓国の半導体メーカーと差がある。CXMTが用いている「G4」プロセスは、サムスン電子とSKハイニックスが2019年に量産した1z(10ナノ級第3世代)プロセスと同水準と評されている。現在開発中のG5プロセスも、すでにサムスン・SKが量産中の1b・1c(10ナノ級第5~6世代)プロセスより1~2世代遅れている技術だ。
DRAMをマンションのように積み重ねる広帯域幅メモリ(HBM)では格差がさらに大きい。CXMTは昨年末時点で月5000枚のDRAMしかHBM生産に投入していない。これは全DRAM生産量(月26万5000枚)の2%にも満たない水準で、事実上、試験生産に近い。現在、韓国企業がHBM4(第6世代)の量産とHBM4E(第7世代)の開発に成功している一方で、CXMTはHBM3(第4世代)の量産にも苦戦している。半導体業界では、韓中の技術格差は汎用DRAMで3~4年、HBMで4~5年前後とみている。
■ファウンドリは5~6年、NANDは同等水準
ファウンドリ(半導体受託製造)分野の技術格差はさらに大きい。中国最大のファウンドリ企業SMICは、米国の輸出規制により5ナノ(1ナノは10億分の1メートル)以下の先端半導体の生産に必要な極端紫外線(EUV)露光装置を導入できずにいる。SMICの最先端プロセスは「N+3」プロセス、すなわち7ナノ第3世代プロセスであり、世界1位のファウンドリである台湾の台湾積体電路製造(TSMC)が2020年前後に量産したプロセスと同水準だ。現在サムスン電子も2ナノプロセスで半導体を量産していることを考えると、中国と韓国のファウンドリの技術格差は5~6年に達するということだ。
そうした一方で、NAND型フラッシュメモリ分野では中国が急速に追い上げてきている。中国のYMTCは、1つのセルに3ビットを記憶させるTLCと、4ビットを記憶させるQLC製品をいずれも商用化しており、200層後半の積層技術も確保している。SKハイニックスは300層台のNAND型フラッシュを量産しているが、技術格差は大きくないという分析が出ている。YMTCはメモリセルとこれを制御する回路を丸ごと結合する「エクスタッキング(Xtacking)」技術を保有しているが、世界NAND首位のサムスン電子は400層以上のNAND開発のためにYMTCのこの技術を導入することを決めた。
■恐るべし「猛追スピード」
専門家たちが注目しているのは、現在の差ではなく「猛追スピード」だ。CXMTとYMTCは2016年に設立され、わずか10年で汎用メモリの主要製品を量産する世界4位以内の企業となった。今年第1四半期(1-3月期)のシェアはCXMTがDRAMで8%、YMTCがNANDで13%だ。SMICも2019年の14ナノから2022年には7ナノ級プロセスへと速やかに進んでいる。
増設スピードも攻撃的だ。CXMTの月間DRAM生産能力は、2024年初めの10万枚から今年は35万枚に増え、長期的には60万枚まで拡大する見通しだ。YMTCも月20万枚前後というNANDの生産能力を2倍以上に増やす案を推進している。これを通じてCXMTとYMTCは市場3位圏入りを狙っている。市場調査会社カウンターポイント・リサーチのファン・ミンソン・ディレクターは「市場シェア15%はCXMTが必ず越えなければならない基準ラインであり、すべての投資はその目標を真っ先に達成するためのものだ」と述べた。
中国は低い収率と生産性を巨大な内需市場で支えつつ、生産規模をまず拡大させた上で、量産過程において経験を積み、収率と技術力を高める戦略を用いている。嘉泉大学のキム・ヨンソク碩座教授は「結局は超格差(圧倒的な技術格差)しかない」「HBMの優位を守ると同時に、演算機能を結合させた次世代メモリを急いで商用化しなければならない」と語った。
2026/08/06 13:00
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