「中国製EVは車輪の付いたスパイ」 米軍嘉手納基地、中国BYD車の乗り入れ禁止

投稿者: | 2026年10月24日

カメラ・センサーなどを通じた情報流出を懸念

 沖縄にある在日米軍の嘉手​納空軍基地は23日、中国の自動車メーカーBYD製車両の基地内への乗り入れを26日から禁止すると発表した。電気自動車(EV)に搭載されたカメラ、センサー、GPS装置などを通じた軍事情報の流出を防ぐための措置とみられる。米軍が機密保護を理由に海外基地で中国製EVの乗り入れを規制するのは、今回が初めてだ。

 嘉手納基地のすべての出入り口に警備員などを配置し、BYD車両の乗り入れを遮断して、直ちに引き返すよう誘導する方針だ。規制対象には個人所有の車両はもちろん、契約業者の車両、タクシーなどもすべて含まれる。

 米空軍の海外基地の中で最大規模の嘉手納基地は、米国による日本防衛と、北朝鮮・中国・ロシアのけん制に向けた太平洋の中核拠点とされる。中距離ミサイル発射システム「タイフォン」もここに配備されている。タイフォンは射程が1600キロで、トマホーク巡航ミサイルを搭載し、中国東部沿岸地域を射程に収めることができる。嘉手納基地は、韓半島(朝鮮半島)に展開するF22ステルス戦闘機、RC135系偵察機などが配備され、発進する拠点でもある。

 今回の措置は、軍事作戦や基地関連情報が中国側に流出する事態を事前に遮断する目的と分析される。EVは事実上、「車輪の付いたスマートフォン」と変わらず、広範囲にわたる情報収集・流出が懸念されているためだ。例えば、BYDが日本で販売しているスポーツタイプ多目的車(SUV)「SEALION(シーライオン)7」の場合、周囲360度の映像をリアルタイムで映し出すカメラが車体の各所に取り付けられている。車内にも、運転者の集中度をリアルタイムで確認する赤外線カメラがある。ナビゲーションおよび車両ソフトウエアを遠隔でアップグレードでき、音声制御機能のためのマイクも車両に搭載されている。

 今回の措置が、ほかの在日米軍基地や在韓米軍基地に拡大される可能性がある、との見方も出ている。米国防総省は2018年、安全保障上の懸念を理由に、世界各地の米軍基地内の売店でファーウェイ、ZTEなどの中国製スマートフォンの販売と使用を公式に禁止した。

 一部の国・地域も、情報が中国に流出する事態に備えている。ポーランド軍は安全保障を理由に、今年2月から中国製車両の軍施設への乗り入れを禁止した。ノルウェー軍は先月、中国製車両に搭載されたカメラが軍事施設に出入りしながら訓練状況などを撮影していた事実を確認し、後続の措置を検討している。日本も中国製IT(情報技術)機器などに対する規制を強化している。

 特定企業の車両の主要施設への乗り入れ禁止は、中国が先に取った措置だ。中国軍は2021年から、米テスラ車の軍事施設および主要政府機関への乗り入れを防ぎ始めた。テスラの主要モデルには、車両周辺の衝撃などを録画するセキュリティーシステムがあり、外部カメラ、超音波センサー、車内カメラなども搭載されている。

2026/10/24 13:10
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2026/10/24/2026102480038.html

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