渋谷の韓国ポップアップに3000人集まる、熱い東京の「Kオープンラン」

投稿者: | 2024年6月29日

先月28日、東京渋谷パルコ3階。エスカレーターを上がると、特に混雑している売り場があった。57平方メートル(17.4坪)規模の韓国ファッションブランド「マーティンキム(Matin Kim)」のポップアップストアだ。現代百貨店とパルコのコラボでオープンしたポップアップストアでは約2カ間に12の韓国ブランドが紹介される。先月10日の「ノイス(NOICE)」をはじめ「ママリテ+フランソワ・ジルボー」「マーティンキム」などが次々と登場した。

反響は予想以上だった。マーティンキムがオープンした先月24日には3000人を超える客が集まり、売り場の前から1階のデパート入口をすぎて地下の職員通路まで行列が続いた。マーティンキムの関係者は「パルコ側もこれほどの人気は初めてだと驚いていた」とし「日本での韓国ファッションポップアップストアで最多人員だった」と話した。

 ◆日本のZ世代「韓国ファッションかわいい」

ポップアップストアを訪れる客はほとんどが20代の現地女性だ。この日に会った人の中にはマーティンキムのティーシャツを着ていたり、完売したバッグを持っているブランドファンも目立った。アイリさん(20)は「ファッション学校を卒業した友人のTik Tokでマーティンキムを初めて知った」とし「最近、韓国ブランドが本当にかわいい」と話した。

高い関心ほど売上も好調だ。マーティンキムの場合、金・土・日の週末3日間の売上だで2億4000万ウォン(約2790万円)に達した。ポップアップストアがあるパルコ3階で最も人気がある売り場の月間売上が約3億ウォンという。渋谷パルコの平松有吾店長は「売上も顧客の反応も予想の1.5倍ほど」とし「普通の売り場が1カ月間の売上を2、3日間で出している」と話した。現代百貨店の関係者は7月28日までの約2カ月間、ポップアップだけで約40億ウォンの売上高を予想していると話した。

◆「未上陸」韓国ブランドを探せ、Kポップアップ熱風

韓国ブランドのポップアップストアはすでに日本リテール業界のヒット商品だ。伊勢丹新宿店2階は日本の流行ファッションのバロメーターと呼ばれる。ここでも昨年から「ザ・バーネット(The Barnnet)」「フォッツフォッツ(FOTTSFOTTS 」「ナッシングリトゥン(NOTHING WRITTEN」など韓国ファッションブランドのポップアップが次々とオープンしている。伊勢丹プロジェクトチームで韓国ブランド行事を最も多く企画しているミヤジ氏は「伊勢丹の顧客の間で『韓国ブランド』という一つのコミュニティーが形成されている」とし「今まで提案した韓国ブランドのポップアップはほとんどが目標の売上を達成した」と話した。ミヤジ氏は最近、月に1回は韓国を訪問して新しいブランドを発掘する。オフライン売り場がない場合、ブランドのインスタグラムを通じて製品を直接見たいと伝えて連絡を取るなど積極的にブランド探しをしている。

ポップアップストアは本格的な日本市場進出のステップになるケースもある。1月と3月の2回、伊勢丹新宿店でポップアップイベントをしたファッションブランド「クメ(KUME)」のキム・ボヨン代表は今年秋、日本向けのオンラインモールをオープンすることにした。キム代表は「1月はオフシーズンにもかかわらず目標売上を達成し、3月にまたポップアップを開いた」とし「日本市場を少しずつノックしている過程」と話した。

◆フラッグシップ店を都心に

散発的なポップアップ売り場を越えて常設売り場を出したブランドも増えている。1日、東京代官山にフラッグシップストアを出したファッションブランド「マルディメクルディ(Mardi Mercredi)」が代表的な例だ。昨年ファッションプラットホームMUSINSA(ムシンサ)日本法人を通じて何度かポップアップを開いた後、日本市場での可能性をみて進出した。マルディメクルディのパク・ファモク代表は「ポップアップだけで1、2日間で1億5000万-2億ウォンの売上となり、在庫がなくて売れない状況が発生するほどだった」と振り返った。現在フラッグシップストアも週末基準で一日の売上高が1億ウォンに達する。3月に日本ファッションプラットホームZOZOTOWNに入店したオンライン売り場の売上まで合わせて「今年は日本だけで計150億ウォンの売上が見込まれる」というのがパク代表の説明だ。

興行の面でも海外名品ブランドに劣っていない。サングラスブランド「ジェントルモンスター(Gentle Monster)」は3月、東京青山にフラッグシップを出し、この地域で話題になっている。店に入るのに30分余り待つほど長い行列ができる。この地域はプラダやティファニーなどグローバルブランドが並ぶ東京都内でも屈指の商圏で、賃貸料は月3億-4億ウォン台だ。店舗を出すのが容易でないところだが、果敢に挑んで善戦している。

◆訪韓して入店相談会も

日本生活雑貨チェーンストア「ロフト」は昨年10月と今年4月、韓国ブランド企画展で「Fun!Fun!Seoul」と「Kコスメフェスティバル」を開催した。韓国ビューティー・文房具・生活用品・ファッション雑貨・キャラクターブランドを集めて紹介する企画展で、今年10月にも同じ行事が開かれる予定だ。先月15日にはロフトの韓国フェスティバル担当者が韓国を訪問し、入店相談会を開いた。ここで人気がある化粧品ブランドには「ティルティル(TIRTIR)」「ラカ(LaKa)」「ラネージュ(LANEIGE)」が、雑貨では「ジョグマンスタジオ(JOGUMAN STUDIO()」、文房具では「チャニベア(Chanibear)」が挙げられる。

今回のロフト入店相談会は大韓貿易投資振興公社(KOTRA)が主催した。キム・ボヘKOTRA東京貿易館は「最近韓国ブランドをソーシングしたいという現地企業の連絡をよく受ける」と伝えた。韓国企業が日本進出を希望して問い合わせることが多かった過去と正反対だ。特に若者に知られていて日本にまだ進出していない「未上陸韓国製品」に対する関心が大きい。例えばオリーブヤング、ザ現代ソウルなどに入店し、ソウル聖水洞(ソンスドン)にポップアップを出すなど実際に韓国でよく売れているブランドが日本でも「セリングポイント」を持つ。

日本国内の韓国製品の善戦は貿易統計にも表れている。食品医薬品安全処は2023年基準で日本国内輸入化粧品のうち韓国の化粧品が21.6%となり、フランス(19.8%)を抜いて連続1位を維持したと先月明らかにした。2022年からは韓国の化粧品が日本国内の輸入化粧品シェアで1位になっている。

2024/06/29 13:58
https://japanese.joins.com/JArticle/320497

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