現代自動車のインド法人が、現地で企業公開(IPO)を通じて最大4兆4千億ウォン(約4800億円)の資金を調達する。中国、米国に次ぐ3番目に大きい自動車市場であるインドに攻撃的に投資するための実弾作りに乗り出す。
10日、現代自動車はインド証券市場への上場を推進している現代自動車インド法人の公募予定価格の範囲が1865ルピー~1960ルピー(約3300円~3480円)に策定されたと公示した。今回の企業公開対象は、現代自動車が保有していたインド法人の株式持分100%のうち、17.5%にあたる1億4219万株だ。これにより現代自動車のインド法人は約4兆2千億ウォン~4兆4千億ウォン(4640億円~4860億円)の資金を現地調達する見通しだ。14日~17日に進行される機関投資家と一般投資家対象の公募株請約受付を通じて、具体的公募価格とそれにともなう調達資金規模が決定される。上場が無事成功すれば、インド証券市場史上最大規模の企業公開になる。
現代自動車インド法人は、上場で調達する資金をインド市場に投資する計画だ。現代自動車のキム・オンス・インド亜中東大圏域長(副社長)は企業公開を通じて調達した資金を「インド法人の新製品開発と未来技術、研究開発力量を育てることに攻撃的に投資する」と話したとロイター通信が9日(現地時間)報道した。現代自動車がこれまで今後10年間にインドに投資すると明らかにした金額だけで4兆2千億ウォン(約4640億円)に達する。
現代自動車はインド市場の開拓に死活を賭けている。世界最大の市場である中国では、すでにシェアが1%前後に大きく後退した状況で、人口13億人の新興国市場であるインドは見逃せないところだ。インドは昨年、乗用車販売台数だけで410万台を記録し、日本(399万台)を抜いて、中国(2580万台)、米国(1546万台)に次ぐ世界3位の市場に浮上した。
現代自動車はインド国内の完成車メーカーの中でシェア2位を占めているが、市場における地位をさらに確固たるものにする構想だ。現代自動車インド法人の関係者は「26年以上事業を運営し、2番目に大きい現地の自動車会社としての地位を守ってきたし、もう一段跳躍する」と述べた。これに先立ち、現代自動車グループのチョン・ウィソン会長は4月にインドを訪れ、「インド市場に特化した電気自動車の開発と電気自動車インフラの拡充を通じて電動化に積極的役割を果たす」とし、「電気自動車の普及が本格化する2030年までにインドのクリーンモビリティを先導する」構想を明らかにしていた。
2024/10/10 16:41
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