◆「水面下接触の可能性」…積極的な行動は未知数
ただ、中国は朝ロの蜜月を防ぐ積極的な行動をするよりも、静かな圧力を選択する可能性が高いとみられる。香港サウスチャイナモーニングポスト(SCMP)は19日、国内外の専門家を引用し「朝ロ軍事協力により中国の『戦略的忍耐』が試され、中国が難しい状況を迎えている」とし「中国は黙って見守るよりも水面下で(北朝鮮とロシアに)圧力を加えるだろう」という見方を示した。
高麗大アジア問題研究院のイ・ジョンナム院長は「中国としては現状況で北よりもロシアと水面下接触をする可能性が高い」とし「中国は新冷戦構図の拡大が自国の浮上に相当な障害になるとみるのが確実だ」と述べた。
実際、中ロは首脳会談を控えている。中国の習近平国家主席は22日から24日までBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)首脳会議出席のためロシアを訪問し、プーチン大統領と首脳会談をする。香港明報は21日、「習主席がプーチン大統領と会い、(北朝鮮軍派兵)事態解決のための動きを見せるだろう」と報じた。
ただ、中国外務省の林剣報道官は21日、中ロ首脳会談の議題に北朝鮮軍派兵が含まれるのかという中央日報の質問に対し「公開する内容はない」と答弁を避けた。
北朝鮮軍のロシア派兵で韓半島安保環境が悪化した中、朝ロの密着が不都合な中国の立場が韓国と重なる部分があるという分析が出ている。米大統領選挙以降にウクライナ戦争が早期終了すれば、「期限付き」だった朝ロ密着の効用性も急減するシナリオを韓中ともに内心望んでいるのが事実であるからだ。
特に最近、韓中間では5月の趙兌烈(チョ・テヨル)外交部長官の訪中をはじめ、韓日中首脳会議のソウル開催、韓中外交安保対話、韓中外交戦略次官対話、ASEAN(東南アジア諸国連合)会議での韓中外相会談など高官位級の意思疎通が続いてきた。下半期に続く韓中間の高官級接触でも朝ロの一線を越える密着の牽制が韓国の対中外交の「攻略ポイント」になるという観測だ。
2024/10/22 10:15
https://japanese.joins.com/JArticle/325223