24日、ソウル市城東区聖水洞で開かれた高級ブランド「プラダ」のイベントに数百人が押し寄せ、事故発生の恐れがあることからイベントが途中で急きょ中止になる事態が発生した。2022年10月29日にハロウィーンで集まった群衆によって発生したソウル梨泰院雑踏事故から2年となるが、イベント企画会社の安全意識が依然として低いことを指摘する声が上がっている。
同区聖水洞のイベント施設「キャンディ聖水」では24日午後8時から女優キム・テリら有名芸能人が多数参加するプラダのフォトウォールイベント「THE SOUND OF PRADA SEOUL」が開催された。ところが、イベント開始前から芸能人を一目見ようという人々が殺到し、一帯は大混雑に陥った。「雑踏事故の懸念がある」と通行規制を要請する112番(日本の110番に相当)通報が午後6時40分ごろから警察に寄せられ始めた。通報を受けて午後7時10分ごろに出動した消防関係者は「出動時、狭い道に約300人が集まっていた」と話す。
この時、バスと乗用車による軽微な接触事故も発生した。午後10時からは警察の推定で約700人が歩道と車道の区分がない狭い道に集まり、車と人が入り混じる危険な状況になった。このため、翌日午前1時まで開かれる予定だったイベントは、午後10時45分ごろに早期終了となった。俳優ビョン・ウソクら有名芸能人たちは車から降りることもできず、近くで待機していたが、イベントが中止になったため帰宅した。
現場に出動した警察関係者は「主催者側も民間警備業者を使って交通整理などをしたが、イベント会場の外に対する管理はおろそかになっていたとみられる。(外に)フォトウォールを設置した際、群衆が一時的に集まる状況に対しての安全措置が不十分だった」と語った。
ソウル市城東区の鄭愿伍(チョン・ウォンオ)区長は「近くに市内バスの車庫があり、帰宅時間の交通量が少なくないため、時間がたつほど人々が密集し、雑踏事故発生の恐れが高まる状況だった。城東警察署長や各機関の担当者と協議し、主催者側に自主的にイベントを終了するよう要請した」と説明した。
このイベントには多くの人々が集まったが、管轄地方自治体に届出の義務がある公演には該当していないため、区庁(区役所)に事前の届出はなかった。聖水洞では今年7月、有名DJを見ようという人々が数千人集まって雑踏事故を懸念する通報が相次ぎ、公演が途中で打ち切られる事態が発生した。当時も群衆管理システムが全く機能していなかったとの指摘があった。
チャン・ユン記者
2024/10/26 09:40
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