尹政権の外交実力、「第2次トランプ政権活用法」で本当の成績表受ける(2)

投稿者: | 2024年11月7日

トランプ氏の在任時に外交懸案に深く関与した元韓国政府高位当局者は「最も懸念されるのが防衛費問題だが、韓国側の手続きが遅れてトランプ氏が言葉尻をとらえる口実を与え始めれば解決するのがとても難しい懸案になりかねない」と指摘した。

トランプ氏の防衛費増額圧迫と関連し、千英宇(チョン・ヨンウ)元外交安保首席秘書官は、「韓米同盟と韓米日安保協力がトランプ氏が重視する対中牽制に必要不可欠な点を理解させなければならない。防衛費分担金引き上げの代わりに国防予算の大幅増額を通じて北朝鮮の核対応に向けた独自能力を確保するなど創意的代案を準備しなければならない」と指摘した。

 バイデン政権を経て強固になった韓米日安保協力の構図は第2次トランプ政権でも資産になることができる。第1次政権当時も米国は3カ国協力に対する意志を見せたが、韓日関係が最悪に突き進んで失敗に終わった。だが尹政権になって韓日関係が改善し3カ国協力が動力を得ることになった。

尹大統領はこの日、トランプ氏との初めての電話会談で「韓米日協力がキャンプ・デービッド3カ国協力体系に構築できたのには第1次政権在任中のトランプ大統領の寄与もある」と話した。尹大統領はこの日の記者会見でも「韓米日協力はトランプ氏が企業中心にして先に始動した」と評価した。

昨年8月の韓米日3カ国首脳会議後に3カ国協力は北朝鮮の核問題など伝統的な安全保障問題を超え供給網など経済安全保障や人的交流など社会分野に拡張され、実質的制度化の手順を踏んでいる。これは米国としても活用する価値が大きい少数多国間同盟である点を明確にすべきと指摘される。また、韓日が防衛費や北朝鮮の核対応などの懸案で同じ立場を堅持しトランプ氏の「暴走」を防ぐ相互友軍になり得る。

東アジア研究院のソン・ヨル院長は「少数多国間協力の枠組みの中でトランプ氏の不確実性のため困難を経験する国が力を合わせて米国を結束ないしは手なずけようとする試みが可能だろう。トランプ政権が過度に自国中心的に旋回しないよう縛っておくための同盟間協力が必要だ」と指摘した。

ただトランプ氏の帰還でむしろ「外交の時間」がより切実になる中で政府外交安全保障ラインに対する懸念も出ている。尹大統領は米大統領選挙まで3カ月も残っていない8月に申源湜(シン・ウォンシク)国家安全保障室長を新たに任命した。

外交より安全保障に傍点をつけるタイミングという説明だったが、申源湜国家安全保障室長から金竜顕(キム・ヨンヒョン)国防部長官につながる強硬派軍人の全面配置が与える含意は大きかった。第2次トランプ政権でこうした陣容では対米外交で限界があらわれるという懸念が出ている。特に議会まで共和党が席巻する中で公式・非公式のラインをすべて動員しワシントンの官民を相手に積極的な対米外交を繰り広げなければならないと指摘される。

これと関連し韓国外交部当局者はこの日記者らと会い、「(米大統領選挙を控え)韓国政府は両陣営関係者と100回以上接触した」とし、この日の尹大統領とトランプ氏の電話会談に対し「多くの不確実性が提起される状況でも関係を安定化させるという意志が表出された、もの」と説明した。

2024/11/07 17:58
https://japanese.joins.com/JArticle/325954

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