イングランドプレミアリーグのトッテナムのFW孫興慜(ソン・フンミン、33)が18歳だった2010年の独ハンブルク時代。彼が家で欧州チャンピオンズリーグのボールを押しのけて隣のヨーロッパリーグ公式球を抱いて寝る映像が最近サッカーファンの間で話題だ。
孫興慜は22日午前4時(日本時間)にスペインのビルバオで開催される2024-25シーズン欧州サッカー連盟(UEFA)ヨーロッパリーグ決勝戦を控えているが、15年前からヨーロッパリーグ優勝を夢見てきた姿に不思議な感じがするからだ。
決勝の相手はマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)だ。朴智星(パク・チソン)が活躍する前の2003年から孫興慜が入団を望んでいた「ドリームクラブ」だ。孫興慜はドイツの家の壁にマンUでプレーしていたクリスティアーノ・ロナウドの写真を貼り、サッカーゲームをする時もロナウドをチームメートにするほどだった。
ところがプロキャリア初優勝の挑戦を1週間後に控えて心機一転している孫興慜に悪材料が発生した。孫興慜側は「20代の女Aが昨年6月に子どもを妊娠したと主張し、これを暴露しない代わりに巨額の金品を渡すよう要求した」という告訴状を7日に提出した。Aと知人の40代の男Bは恐喝未遂容疑で警察に逮捕され、取り調べを受けている。
マネジメント会社のソン&フットボールリミテッドは15日、「虚偽事実を流布するとして選手を脅迫してきた一党を恐喝容疑で警察に告訴した。現在、警察が取り調べ中で、捜査の結果が出れば伝える」とし「明白な虚偽事実で恐喝脅迫をしてきた一党が善処なく処罰されるよう強く法的対応し、孫興慜選手はこの事件の明白な被害者」と明らかにした。そして「孫興慜選手を応援するすべての方々に、このようなことで心配をかけて改めてお詫びする」と伝えた。
足にけがを負った孫興慜は11日、プレミアリーグのクリスタル・パレス戦で1カ月ぶりに復帰し、コンディションを高めている。ところがこうした事件が浮上し、競技力への影響が懸念される。チームメートのルーカス・ベリヴァル、ジェームズ・マディソンに続いてデヤン・クルゼフスキまでがけがでシーズンアウトになるなど悪材料が重なった。
英メディアとファンの間では孫興慜をヨーロッパリーグ決勝に先発でなく交代で投入するべきという主張が出ている。2018-19シーズンにけがをしていたトッテナムのFWハリー・ケイン(現バイエルン、ミュンヘン)がリバプールとの欧州チャンピオンズリーグ決勝に無理に復帰して試合を落とした記憶があるからだ。
孫興慜はこの試合のほか、2020-21シーズンにマンチェスター・シティとのリーグカップ決勝で敗れ、2回とも準優勝に終わった経験がある。3回目の決勝で初優勝をつかむため、孫興慜はまず17日のアストン・ビラとのプレミアリーグ試合で出場時間を増やし、自身の真価を見せる必要がある。
2025/05/15 14:31
https://japanese.joins.com/JArticle/333814