韓国では、新型コロナウイルスで病院に入院した患者が、最近4週間で2倍以上に増えたことが分かった。保健当局は、今後2週間以上この増加傾向が続くとし、手洗いおよび咳エチケットに関するルールの遵守などを呼びかけた。
疾病管理庁は12日、林承寬(イム・スングァン)庁長の主宰で第6回呼吸器感染症関係省庁合同対策本部会議を開催した。保健福祉部、食品医薬品安全処、関連の有識者が参加したこの日の会議は、新型コロナの流行状況や対応体制などを点検するために開かれた。
疾病管理庁によると、韓国内の病院級医療機関221カ所(標本監視)に入院している新型コロナ患者数は、5週連続で増加傾向にある。特に第31週(7月27日~8月2日)には220人となり、200人台を超えた。第27週(6月29日~7月5日)の101人から、第28週103人、第29週123人、第30週139人を経て、2倍以上に跳ね上がった。特に入院患者全体の60%は65歳以上の高齢者だった。
このような患者数は、昨年夏の流行ピーク(第33週1441人)と比べると大幅に少ないが、新型コロナ関連の数値は引き続き「警告灯」がともっている。ウイルス検出率は第28週の13%から第31週には22.5%に上昇した。下水監視でのウイルス濃度も同期間に13.6%から39.2%へと急激に高まった。さらに、救急外来を訪れた新型コロナ患者数も、6月の2443人から先月は4124人に増加した。
海外の状況も芳しくない。先に流行の波を経験した中国、タイ、台湾、香港などアジア近隣国は6月以降減少傾向に転じたが、韓国と往来の多い米国や日本では、直近5週間で新型コロナの発生が増加傾向を示している。
林氏は「国内外の発生動向や例年の流行パターンを考慮すると、今後2週間以上は増加傾向が続くと予想している」と述べた。疾病管理庁によると、新型コロナ治療薬の国内在庫は政府備蓄と製薬会社の在庫を合わせて32万人分(7日現在)あり、昨年夏レベルの流行が発生しても十分に対応可能だという。
しかし患者数が増え続けていることから、咳エチケットや呼吸器症状時のマスク着用など予防ルールの実践が強調されている。林氏は「65歳以上の高齢者や免疫が低下している人は、人が多く密閉した室内ではマスクを着用するよう勧告する。発熱などの呼吸器症状が出た場合は速やかに受診してほしい」と述べ、「医療機関などでは室内の空気を定期的に入れ換えて、施設内での感染拡大を予防してほしい」と呼びかけた。
2025/08/13 10:02
https://japanese.joins.com/JArticle/337521