【社説】光復80年の韓日、「ツートラック戦略」は過去に蓋をするものではない

投稿者: | 2025年8月18日

 李在明(イ・ジェミョン)大統領は15日の光復80周年の祝辞で、韓日関係について「過去は直視するものの、未来へと向かう知恵を発揮すべき時」と述べた。歴史と経済協力などを分離してアプローチする「ツートラック基調」を意図したものだ。ちょうど石破茂首相も、13年ぶりに「反省」に言及した。隣国である韓国と日本は、安保や経済などで利害を共有する。政治的、経済的な実利の観点からも対話と連帯を続ける一方、歴史問題でも原則と相互信頼を積み重ねていく時、韓日関係の真の新たな出発が実現しうる。

 李大統領は「日本は庭を共に使う隣人であり、経済発展において切り離しては考えられない重要なパートナー」だとし、「国益中心の実用外交の原則としてシャトル外交を通じて頻繁に会い、率直に話し合いつつ、日本と未来志向的な共生協力の道を模索する」と述べた。石破首相も同日の全国戦没者追悼式で、「戦争の惨禍を決して繰り返さない」、「あの戦争の反省と教訓を、今改めて深く胸に刻まねばなりません」と述べた。日本の首相演説で13年ぶりに「反省」という単語が言及された。かつて日本の首相は敗戦の日に、隣国が受けた被害に言及し、反省の意を示したきた。2012年12月の安倍晋三首相の政権復帰以降、このような慣行はなくなっていたが、復活には意味がある。

 しかし同日、有力な首相候補として取り沙汰されている小泉進次郎農林水産相や高市早苗前経済安保担当相らが、靖国神社に参拝した。また石破首相の「反省」も、誰に対して何を反省するのか明確でない。そして謝罪もなかった。相変わらず歴史問題において日本の態度は不十分だ。

 韓日は東北アジアの安保、気候危機、サプライチェーン、そして何より米国のトランプ大統領によって構築されつつある新たな貿易構造に共同で対応しなければならない。史上初めて韓国の大統領が米国に先立って日本を訪問することを決めたのも、その意志の一断面だ。

 前任の尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は歴史を排除してひたすら「協力」ばかりを強調した。朴槿恵(パク・クネ)政権、文在寅(ムン・ジェイン)政権の時代には、歴史問題に対する日本の反発ですべての協力が中断した時もあった。2つの問題は、分離するにしても、互いを無力化することのないようバランスを保つことが重要だ。韓日ともに、長期的な信頼の構築のための原則的アプローチと共に、当面の課題では緊密に協力する積極的な姿勢が必要だ。あわせて、歴史問題に対する日本の前向きな姿勢を改めて求める。

2025/08/17 18:06
https://japan.hani.co.kr/arti/opinion/53982.html

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