LABUBUのスマッシュヒットに…中国メーカー、「中国のディズニー」夢見る

投稿者: | 2025年11月10日

「LABUBU(ラブブ)」人形で世界市場を席巻している中国メーカー「ポップマート(Pop Mart)」が、「中国のディズニー」を夢見て映画やアニメーションなどの知的財産(IP)分野への事業を拡大していると、海外メディアが報じた。

最近の英紙エコノミストの報道によると、ポップマートはLABUBU人形の世界的な人気を受け、7月から9月までの売上が前年同期比245%急騰した。LABUBUは香港出身のイラストレーター、カシン・ロン氏が北欧の神話からインスピレーションを得て制作した妖精キャラクターで、ポップマートは2019年に独占ライセンス契約を結び、商品化を始めた。

 ポップマートの時価総額は先月末時点で約380億ドル(約5兆8500億円)に達する。同時期、ハローキティの製造元である日本企業サンリオと、バービーを生み出した米国企業マテルの時価総額はそれぞれ約110億ドル、約57億ドルにとどまった。エコノミストは「一夜にしてポップマートは世界で最も価値のある上場おもちゃメーカーとなった」と伝えた。

ポップマートはこの勢いを維持するため、攻撃的に事業を拡大している。エコノミストによると、ポップマートは世界40カ国余りで500店舗以上を運営しており、今年末までに米国で新たに10店舗を開設する予定だ。また、LABUBU人形への爆発的な需要に対応するため、年末までに生産能力を1月時点の10倍に拡大する方針だ。

さらにポップマートは2025年にSKULLPANDA(スカルパンダ)やDIMOO(ディムー)などの新キャラクターラインを多数発表した。これについて、ポップマートが「LABUBUのメーカー」というイメージを越え、ブランドポートフォリオの多角化を試みているとの分析が出ている。

ポップマートのブランド多角化への試みは、IP分野でより際立っている。ポップマートはすでに2023年、北京にテーマパーク「ポップランド(Pop Land)」を開園しており、今年6月には自社映画スタジオを設立した。それだけでなく、LABUBUのアニメーション制作も計画中だと伝えられている。

エコノミストは「米国のエンターテインメント巨大企業ディズニーは、キャラクター商品、映画、テーマパークでの体験を包括する総合フランチャイズであり、マテルはバービーを興行的大ヒット作にした」とし「ポップマートもまた『中国のディズニー』を夢見て新しい挑戦を続けている」と指摘した。

ポップマートの王寧・最高経営責任者(CEO)は8月、ロイター通信とのインタビューで「当初の目標である200億元(約4323億円)を超え、300億元まで売上を伸ばすことも可能だ」と自信を示した。王CEOは先立つ7月の中国国営CCTVのインタビューでも、「もともとはポップマートが中国のディズニーになるのが目標だったが、今では“世界のポップマート”になることが目標」と語っていた。

ただし、中国共産党による干渉とコンテンツの「中国色強化」は潜在的リスクとして指摘されている。エコノミストによると、最近、中国共産党中央宣伝部はポップマート経営陣と会い、「なぜLABUBU人形たちはもっと“中国的な”性格を持たないのか」と聞いたという。

エコノミストは「ポップマート側は党側に『あまりに露骨に中国色が強い製品は海外では売れない』と説明した」とし「ポップマートが大きくなればなるほど、中国政府が干渉したいという誘惑を抑えられなくなる可能性がある」と伝えた。

2025/11/10 15:06
https://japanese.joins.com/JArticle/340829

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