米国のドナルド・トランプ大統領が17日、グリーンランド併合に反対するという理由で欧州8カ国に関税(2月から10%、6月からは25%)を課すと威嚇したことで、欧州全域に大きな衝撃が走った。昨年、相互関税の賦課や国防費増額の圧力、ロシアに有利な形でのロシア・ウクライナ終戦推進などを通じて対立の溝が深まったが、新年早々、また別のトランプ発「米国第一主義」が、第二次世界大戦後80年以上続いてきたNATO(北大西洋条約機構)同盟の根幹を揺るがしている。
同盟を敵対国のように扱うトランプ大統領の同盟軽視の動きに対し、英国のキア・スターマー首相は「完全に誤った発想」、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は「容認できない」と批判した。
トランプ大統領は、今回のグリーンランド併合計画が中国とロシアによるグリーンランド確保の可能性を遮断し、米国の国益を守るためのものだとした。これに先立ち軍事介入にまで言及していたが、同盟を相手に戦争をするという荒唐無稽な発想と言わざるを得ない。米共和党内でさえ、むしろ敵対国であるロシアや中国を利するだけだという批判が出る始末だ。
新年に入り、通商戦争に続いて領土紛争へと発展した大西洋同盟の亀裂は対岸の火事ではない。地球の反対側にある韓国や日本などの太平洋同盟にも不安を抱かせている。最も直近の事例は、日本の高市早苗首相の「台湾有事への介入」発言と、その後の中国による各種の対日報復措置に対し、同盟国である米国の同調の動きが消極的である点だ。
特にワシントン・ポスト(WP)は一昨日の社説で、ホワイトハウスが昨年12月に発表した国家安全保障戦略(NSS)において北朝鮮に関する言及が一度もなかった点について、これは「意図的な省略(omission)」であり、韓半島(朝鮮半島)の非核化がもはや選択肢ではないことを意味すると指摘した。もしトランプ大統領が今後の米朝交渉において、非核化ではなく金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が望む「核の容認」を前提とした軍縮交渉へと舵を切れば、これは同盟国である韓国政府と国民に対し、欧州並みの大きな衝撃を与えかねない事案だ。
李在明(イ・ジェミョン)大統領はこれまで「核のない韓半島」を長期目標として提示し、これに先立ち「凍結(中断)-縮小」の段階が不可避だという構想を明らかにしてきた。しかし、米国が軍縮交渉に乗り出せば、北朝鮮の非核化は現実的に不可能となり、韓国は核保有国である北朝鮮と共存しなければならないという最悪の安保危機を迎えることになる。
執権2年目を迎えたトランプ政府の米国第一主義の歩みは、もはや「変数」ではなく「定数」となった。韓国政府は安保・通商の懸案に対する米国発の突発的な変数に神経を尖らせなければならない。嘆かわしい現実ではあるが、かつてのように同盟を信頼することのできない「不確実性の時代」を、我々は生きているのだ。
2026/01/20 13:40
https://japanese.joins.com/JArticle/343660