「未成年飲酒をあおる」…日本でも廃止進む酒の自販機、韓国は逆行

投稿者: | 2026年1月28日

韓国で無人店舗の拡大が進む中で、これまで禁止されてきた酒類自動販売機の運営を認める議論が本格化している。韓国政府は、成人認証の強化や運営時間の制限などを前提に、限定的に認める方針だが、飲酒による害への懸念が高まっている。

27日、政府および酒類業界などによると、韓国政府は酒類自販機を認める案を推進している。現行法令では、一般小売店(無人店舗を含む)で酒類を自動販売機で販売することは禁じられている。しかし、産業通商資源部は規制サンドボックスを通じて、昨年9月まで酒類自販機の実証特例を実施し、これを踏まえて規制改革委員会は昨年10月、成人認証が可能な酒類自販機の限定的運営を認めるよう勧告した。認証技術の高度化や運営時間の制限など、管理・監督の強化が条件として示された。国税庁は今年上半期中に関連告示の改正を予告している。酒類業界は、近年減少している酒類消費が増える契機になるとして歓迎している。

 しかし、保健医療の専門家は、酒類自販機の導入で得られるものより、失うものの方が多いと懸念する。国立がんセンターのチェ・ユンジョン教授(家庭医学科)は「韓国では24時間、全国どこでも酒を簡単に買える」とし、「米国など海外先進国と比べると、酒類へのアクセスのしやすさが非常に高い国だ」と述べた。チェ教授は「このような状況で、自販機によって入手のハードルを下げれば、子ども・青少年の飲酒をあおることになる」とし、「他国は飲酒へのアクセスを制限する政策を進めているのに、完全に逆行している」と指摘した。

仁済(インジェ)大学保健大学院の金光起(キム・グァンギ)名誉教授は「酒類自販機の導入で酒の消費が増えて生じる経済効果と、飲酒の害によって使われる健康保険財政を比べれば、得るものより失うものの方がはるかに多い」と強調した。

酒類自販機の容認議論は、身分証スキャンやモバイル認証などの成人認証技術を前提に進められてきたが、専門家は青少年のアクセスを完全に防ぐことはできないと指摘する。金教授は「過去に同様の認証装置を適用したたばこ自販機も、結局はすべて突破された」と述べた。さらに「自販機は販売手段であると同時に、常時露出する広告媒体にもなる」と付け加えた。

全体として酒の消費は減っているものの、韓国国内の飲酒による害は深刻な水準だ。2023年の健康保険研究院のデータによると、飲酒による社会経済的費用は年間14兆6000億ウォン(約1兆5000億円)に達し、2024年のアルコール関連死亡者は4823人で、毎日13人が飲酒によって死亡している。飲酒開始年齢は2024年基準で12.8歳まで低下し、2030女性の飲酒率(50.1%)と高リスク飲酒率(9.9%)も増加傾向だ。

世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)は、酒をグループ1の発がん性物質に分類し、「安全な飲酒はない」と宣言した。たった一杯の酒でもがんを引き起こし、健康を害するという意味だ。飲酒による害を減らすため、各国政府に酒類へのアクセス制限を勧告している。

海外の主要国は、酒類流通の利便性よりも国民の健康被害を減らす方向へ政策の軸を移している。大半は酒類自販機を禁止している。一部の国で認められている場合でも、厳格な年齢確認方式を適用し、設置場所や運営時間を制限している。酒類自販機を認めている国でも、規制強化や運営縮小の傾向にある。日本は1950~60年代に酒類自販機を認め、広く普及したが、1996年に17万台を超えていた自販機は、2024年には9000台余りへと大幅に減少した。年齢確認の強化、深夜販売の制限、公共場所への設置制限などの措置によるものだ。最近、日本の厚生労働省は、酒類自販機が未成年飲酒防止教育に悪影響を与えるとして、廃止を勧告した。

チェ教授は「酒類自販機の設置による影響から評価すべきだ」とし、「飲酒によって発生する疾病治療などにかかる健康保険財政などを、綿密に検討する必要がある」と述べた。

2026/01/28 09:15
https://japanese.joins.com/JArticle/344019

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