「アイアイアイ アイアイシテル!」 満員御礼の韓国地下アイドル公演に行ってみた /ソウル

投稿者: | 2026年5月12日

 「アイアイアイ アイアイシテル! アイアイアイ アイアイシテル!」

 4月25日午後5時30分ごろ、ソウル市麻浦区の弘益文化公園。広場前のステージにメイド服姿の女性4人が立つと、各所から歓呼の声が上がった。ガールズグループ「BE++ER!!」が歌い始め、広場を埋めるおよそ150人のファンが合唱した。一部のファンは振り付けに合わせて踊りながらジャンプした。

 公演が始まる3時間前から、公園はファンで混雑していた。ステージに上がる5組が順番にリハーサルを行っている間も、ファンは「応援棒」を振り、音楽に合わせて体を動かしていた。通りすがりの市民や外国人観光客も、都心の野外公演の風景に足を止めていた。

 ベルギーから来たという31歳の観光客は「公演者と同じくらい、一緒に飛び跳ねているファンの姿が印象的だった」と語った。

■弘大の「地下ドル」…公演3時間前からファン集結

 この日、弘益文化公園一帯では午後の遅い時間まで地下アイドル、いわゆる「地下ドル」の公演が続いた。地下ドルとは、テレビや大手芸能プロダクションでの活動よりも、小規模なステージを中心に公演を行うアイドルのこと。日本で始まった文化が、ソーシャルメディアや「直カム(ファンが直接撮った動画)文化」と合わさり、韓国国内でも広まっている。

 公演場が正面に見える公園の各所には、ファンが設置した「大砲カメラ(望遠レンズを装着したカメラ)」6台がずらりと並んでいた。シートを広げて、早くから良い場所を先取りしている人もいた。

 ステージに上がる地下ドルたちはメイド服、お姫さまドレス、サイバー戦士風など、コンセプトがはっきり分かるステージ衣装を着て登場した。男性ファンの比重が高い影響だと解釈されている。ソウル市のリアルタイム都市データによると、地下ドルの公演が行われていた当時、周辺の流動人口は男性の方が女性よりもおよそ10%多かった。なお、ある地下ドルのファンは「最近は女性ファンも増える傾向にある」と示唆した。

■チケットは売り切れ…「特典券」を買えば写真・動画・デートも

 同じ日、弘益文化公園近くの公演場では地下ドル6組が参加する有料コンサートも開かれた。観客350人規模の公演場は満席だった。チケットは2万5000ウォン(現在のレートで約2700円。以下同じ)と8万ウォン(約8600円)の2種類あり、25日・26日の公演はどちらも売り切れだった。

 公演終了後は、引き続き「物販」が行われた。物販とは物品販売時間の略で、地下ドルの主要な収益源だ。アルバムやサインTシャツはもちろん、メンバーと一緒にインスタントカメラで写真撮影、動画・録音ができるチャンスまで商品として売っている。

 物販に参加しようと思ったら「特典券」を買わなければならない。価格は通常、1枚5000ウォン(約530円)から1万ウォン(約1070円)の水準だ。特典券をたくさん買ってポイントをためれば、より高い等級の商品を買うことができる。一定の基準を超えるとメンバーと1対1のカフェデート権を買えるケースもある。

■「煽情性」問題で陳情100件…警察が出動するケースも

 地下ドルを誰もが歓迎しているわけではない。露出過多な衣装を着て公演をしたり、ファンとの密着型商品を販売したりすることを巡って「煽情性」「性商品化」論争が続いている。

 今回の公演に関連して麻浦区で受理した陳情は100件を超える。風紀の紊乱(びんらん)、青少年保護違反などを指摘する内容がほとんどだった。

 4月26日には、地下ドルのコンサートが開かれた公演場に警察が出動する騒ぎも起きた。年齢制限のない「全体観覧可」扱いの公演だったのだが、露出の多いウサギの衣装を着た出演者が問題になった― と伝えられている。地元の市民団体も「物販のやり方が性の商品化をあおっている」として、問題を提起している。

 地下ドルの公演そのものは、特に事前の承認手続きはない。ただし陳情が相次いだことから、麻浦区では現場啓発に乗り出した。麻浦区の関係者は「公演担当部処(省庁)などと共に陳情の内容と実際の状況を把握し、対応案を検討している」と語った。

ヒョン・ジョンミン記者

2026/05/12 07:07
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2026/05/11/2026051180069.html

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