【社説】韓日協力、「中国けん制」より「実用」に重きを置くべき

投稿者: | 2026年5月20日

 米中の首脳が14日から15日にかけて中国の北京で「建設的な戦略的安定関係」を構築することで合意した直後、日本の高市早苗首相が訪韓し、李在明(イ・ジェミョン)大統領と会談した。国際秩序が揺らいでいる重要な時期に、「価値観を共有」する隣国である韓日の首脳が頻繁に会い、協力を強めていくのは歓迎すべきことだ。だが、中東情勢への共同対応、エネルギー供給網の強化などの実質的な協力を強めるにしても、両国が力を合わせて中国をけん制する姿勢を取るのは避けるべきだ。

 李大統領は19日、自身の故郷である慶尚北道安東(アンドン)で高市首相と会い、「現在の国際情勢は嵐のように激しい」として、「(日韓は)相互理解と交感の幅を広げてゆきながら、実用的でありつつ画期的な協力策を整えていくことができる」と語った。高市首相は「両国がインド太平洋地域の安定化の要として役割を果たしていくことが極めて重要だ」と答えた。韓国が「実用的協力」に重点を置いているのに対し、日本は「地域の安定化」という「戦略的協力」により重きを置いていることがうかがえる。両首脳が顔を合わせたのは、今年1月の奈良での会談以来4カ月ぶり。

 今回の会談で最も注目を集めたのは、高市首相の訪韓の「時期」だ。日本は日中対立が本格化しはじめた2010年から、「中国けん制」に国家的な力を集中させてきた。長きにわたり「平和憲法」に抑えられていた軍事力を強化するために、防衛予算を国内総生産の2%にまで増やすとともに、相手の領土を直接攻撃できるよう「反撃能力」も確保した。高市首相は今月3日、「時は来た」と述べ、改憲に対する固い決意を表明してもいる。同時に日米同盟の強化や韓国、オーストラリア、フィリピンなどとの軍事協力の拡大・深化に努めてきた。しかし、米中が首脳会談で「戦略的妥協」をする可能性が高まったことに対し、日本はトランプ大統領に東京に事前に立ち寄るよう交渉する一方、首相の訪韓を急いだ。米国の過度な中国への接近を阻止するとともに、韓日が密着する姿を演出しようとしたのだ。

 李大統領はこの日のプレスリリースで、今月7日に行われた韓日安全保障政策協議(2+2)が「次官級に格上げ」されたと意味づけしつつも、「韓中日の3カ国が互いに尊重、協力」することが重要だと強調した。国防部は協議に先立ち、日本の望む物品役務相互提供協定(ACSA)について「締結は考えていない」と語っている。日本との戦略的なコミュニケーションを強めつつも、それなりにバランスを保った適切な対応だったと考える。

2026/05/19 19:29
https://japan.hani.co.kr/arti/opinion/56232.html

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