7年ぶりに北朝鮮を訪問した中国の習近平国家主席をはじめ、北朝鮮と中国のハイレベルの緊密な交流が「朝中同盟の現代化」につながっているという分析が出た。
韓国の国家安保戦略研究院は20日、キム・ソンベ院長とユ・ヒョンジョン研究員が作成した報告書「朝中同盟の現代化」で、米国が進める「韓米同盟の現代化」に対応し、朝中関係が包括的同盟・地域同盟・水平的同盟・価値観同盟へと発展しており、これは韓国の安全保障にとっても重い課題となっていると分析した。
「朝中友好協力相互援助条約(朝中条約)」締結65周年を前後して、北朝鮮と中国は異例とも言えるほど緊密なハイレベル交流を続け、関係を深めてきた。先月8〜9日には習近平中国国家主席が7年ぶりに北朝鮮を国賓訪問しており、10日には北朝鮮のパク・テソン首相が中国を訪問し、習主席をはじめとする中国の最高指導部と会談した。さらに中国のナンバー4とされる王滬寧(ワン・フーニン)全国政治協商会議主席が15〜17日に北朝鮮を訪問し、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長や労働党のチョ・ヨンウォン書記とも会談した。
キム院長とユ研究員は、朝中両国がこれを通じて朝中同盟を現代化しており、これは「米国が進める韓米同盟の現代化に対する戦略的対応という性格を持つと同時に、米中戦略競争の長期化、朝ロ軍事協力の深化、北朝鮮の核能力の高度化など、複合的な戦略環境の変化に対応するための両国の共同適応過程」だと指摘した。
習主席は11日、朝中条約締結65周年に際し金委員長に送った祝電で、平壌で行われた朝中首脳会談が「新時代における中朝関係の発展に向けた戦略的方向性と新たな設計図を打ち出した」と評価したことも、こうした分析に説得力を与えている。習主席は「中朝関係が社会主義の偉業を強固にし、両国の現代化建設を推進する上で新たな貢献をすべきだ」と強調した。
報告書は、北朝鮮・中国同盟の現代化が4つの方向で進展していると分析した。
第一は「包括的同盟化」だ。伝統的な朝中同盟は軍事的な相互援助に重点を置いていたが、最近、両国の協力課題は経済、貿易、インフラ、科学技術、教育、文化、観光、暮らしの問題、党交流へと拡大している。軍事的危機が発生した時のみ機能する同盟ではなく、平時においても国家の発展と体制の安定を支援する常時的な協力体制へと転換しつつある。
第二に、「地域同盟化」へと範囲を拡大しつつあることも注目される。朝中条約は本来、朝鮮半島での戦争再発や米国の軍事的脅威に対し、北朝鮮と中国が対応しようとするものだった。ところが、最近の朝中同盟は、朝鮮半島を越えて北東アジアやインド太平洋へと拡大している。これは、朝鮮半島問題と台湾問題、米中戦略競争という構造の中で、間接的に連携する可能性が高まっていることを意味する。報告書は「北朝鮮が台湾海峡の危機的状況において朝鮮半島で軍事的緊張を煽ったり、中国が朝鮮半島の危機を対米戦略争いの側面で活用したりした場合、米国の安全保障上の負担を同時に増大させることを念頭に置くことができる」と分析した。
第三に「水平的な同盟化」だ。中国からすると、核・ミサイル能力を高度化した北朝鮮は、米国の域内軍事力と同盟ネットワークを分散させる戦略的資産として価値が高くなった。両国の国力の差は依然としてあるものの、最近、北朝鮮と中国は「戦略的調整」、「相互支援」、「共同利益の守護」といった言葉を繰り返し使っている。
第四に、朝中同盟は、社会主義体制の守護と反米・反西側連帯として、「価値観同盟」としての性格を強めている。先月、習主席が訪朝日程の中で、金委員長や党幹部を養成する中央党校を訪問し、記念植樹を行ったことや、最近、中国共産党のイデオロギーを担当する王政協主席が北朝鮮を訪問した動きは、北朝鮮と中国が社会主義体制の絆を強調する場面といえる。社会主義体制の守護と党の指導、西側諸国からの圧力や体制変更の試みに対する反対が、両国関係を結びつける共通の政治的基盤となっていることを示していると、報告書は指摘した。
キム院長とユ研究員は、現在、北東アジアにおいて韓米同盟の現代化、朝ロ同盟の復活、朝中同盟の現代化が同時に進められる秩序の再編が起こっており、これは韓国の安全保障環境に少なからぬ負担となっているとし、韓国は 「韓米同盟を安定的に発展させつつ、韓中関係を全面的に回復し、戦略的コミュニケーションを強化することで、北東アジアにおける『朝中ロ対韓米日』という陣営対立が固定化されるのを防がなければならない」と強調した。
また、「韓国は台湾海峡の平和と安定、一方的な現状変更への反対という原則的な立場を維持しつつ、台湾問題と朝鮮半島問題を徹底的に切り離して対応し、韓米同盟の現代化が北朝鮮の抑止という目的を弱めないようにすべきだ」とも述べた。さらに、長期的には米国、日本、中国、ロシアと協力し、危機管理と軍事的信頼構築のための多国間安全保障対話を積極的に推進するとともに、朝米・朝日関係の正常化を進めていくことを提案した。
2026/07/20 17:33
https://japan.hani.co.kr/arti/politics/56753.html