22日、フィリピンのマニラで開催された韓米日外相会談の終了後、韓国と米国は同じ会談をめぐりそれぞれ異なる文書を発表した。米国務省が発表文に明記した「中国」という言葉が韓国外交部の資料には登場しなかった。
米国務省は、趙顕(チョ・ヒョン)外交部長官、ルビオ国務長官、茂木敏充外相が「台湾海峡全体の平和と安定を維持することの重要性を強調した」と明らかにした。続いて「中国が最近、太平洋に向けて発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)に関して十分な事前通告がなかった点を懸念し、注目した」とも伝えた。中国による潜水艦発射ICBMの試験は今月6日に行われた。経済安全保障でも米国務省は「サプライチェーン武器化に対する共同の反対を再確認した」と伝えた。「サプライチェーン武器化」は米国が中国のレアアース(希土類)および重要鉱物輸出統制に対して使用してきた表現だ。
半面、韓国外交部が同日に出した資料には台湾海峡もICBMもなかった。外交部は「現状を一方的に変更しようとする試みを含め、域内情勢について意見を交換した」とだけ明らかにした。米国側の資料に含まれた「サプライチェーン武器化」という表現も「サプライチェーン多角化および回復力の増進」に変わった。趙長官は会議で「韓米日協力強化意志に対する団結したメッセージを発信することができるという側面でより一層意味深い」と述べた。韓米日3カ国の連携には名を連ねるものの、中国を狙った文言では一歩退いたのだ。
このように最近の外交では米国が要求すれば中国を意識し、中国が要求すれば米国を意識する場面が表れている。与党関係者は電話で「米中関係が経済安全補償であり、繊細な考慮が必要だ」とし「サプライチェーンも、半導体も、重要鉱物も、人工知能(AI)も結局は米中対立が大前提」と話した。
これに先立ち米国・日本・フィリピンなど14カ国が12日、「10年前の判定は重要な里程標であり、最終的で法的な拘束力を持つ」と明らかにした南シナ海仲裁判定10周年共同声明にも韓国政府は参加しなかった。米国は参加を要請したが、韓国は在フィリピン大使館名義で「規則に基づく海洋秩序」を強調する立場を別に出すラインで整理した。
匿名を求めた消息筋は「参加要求を断ったのだから米国は当然不満だったはず」とし「しかし韓国としては中国が激しく反応することを勘案するしかなかった」と説明した。実際、中国外務省は声明の当日、在中日本大使館の首席公使を呼んで「日本は南シナ海問題に関して歴史的な罪を抱えていて口を挟む資格はない」と抗議した。
半面、米国を念頭に置いた場面もみられる。中国は17~20日に上海で開催された世界人工知能大会(WAIC)に韓国側に高官級の出席を何度か要請したが、政府は駐在官と課長級の実務陣だけを送った。16日にロシア・ブラジルなど29カ国と世界人工知能協力機構を発足させ、17日に習近平主席が出席して新しいAI秩序を提示した舞台だった。しかし米国が主導する半導体・AIサプライチェーン協議体「パックス・シリカ」に昨年12月の創設メンバーで参加した韓国としては、中国の要請に応じて高官級を派遣するのは負担が大きかったという分析が出ている。与党関係者は「米中関係や技術協力構図などの複数の側面を総合的に考慮した決定」と話した。
2026/07/25 10:25
https://japanese.joins.com/JArticle/352539