「ものすごく揺れた。車が激しく揺れたので、最初は故障したのかと思ったほどだった」
29日、熊本県嘉島町の大型商業施設「イオンモール熊本」まで送ってくれた70代のタクシー運転手は、前日発生した地震について、「10年前の大地震よりも大きく感じた」と、しばらく当時の状況を語った。
イオンモールで爆発・倒壊事故が発生したのは、28日午後5時45分ごろ。午後4時27分に発生したマグニチュード(M)7.1の強い地震から約1時間18分後のことだった。これまでに10人が救助されたが、4人が死亡し、5人が心肺停止の状態となっている。
前日の凄惨な爆発を物語るように、イオンモールは骨組みだけをさらしていた。その約200メートル離れた道路脇までアスファルトの破片が散乱していた。日本メディアは、爆発当時、約100メートル離れた道路を走行していた4トントラックの運転席のフロントガラスが割れ、金属片が路面を貫くほどの衝撃だったと伝えた。
イオンモールの近くで会った60代の住民は、「『ドン』という音がして、何か爆撃でもあったのかと思った」とし、「テーブルの下に身をかがめていたが、しばらくして外へ出ると炎と煙が上がっていた。地震に爆発まで重なり、10年前の地震よりももっと怖く感じた」と前日の緊迫した状況を語った。建物内には依然として人が取り残されているとみられ、29日午後も、がれきをかき分けながら捜索活動を続ける救助隊の様子が見られた。
熊本県災害対策本部によると、イオンモールでは約200人が建物の外へ避難した後に爆発が発生し、2階の一部が崩落した。関係者は、従業員の一部が来店客の避難誘導を終えて施設内に戻った後に爆発が起きたとみている。爆発原因は現在も調査中だが、現地ではフードコートで使用されていた液化石油ガス(LPG)が漏れた可能性が指摘されている。
イオンはこの日、記者会見を開き、「尊い命を失われた方々がおられる事態を招きましたこと、大変重く受け止めております」とし、「お亡くなりになられた方々に、ご冥福を申し上げるとともに、ご遺族の皆様に深く深くお詫び申し上げます」と述べた。さらに「誠心誠意、対応していく所存」と述べた。
日本政府は同日午後2時現在、今回の地震による死者は13人、負傷者は少なくとも36人に上ると発表した。イオンモールのほかにも、八代市の日本製紙工場では煙突が倒壊し、11人が閉じ込められた。このうち7人は救助されたが、5人が死亡し、残る4人の安否は確認されていない。高市早苗首相は同日午後、非常災害対策本部会議を主宰し、「発災後20時間以上が経過していますが、今もなお助けを待つ方々がおられ、まさに時間との勝負」と述べた。
熊本県は現在432カ所に避難所を設置し、避難者は8886人に上る。多くの住宅が倒壊し、119番通報は1354件入った。宇城市、宇土市、八代市、氷川町などでは少なくとも6万5000世帯が断水している。停電は約3万4880世帯に及んだ。
今回の地震の影響は、日本の産業界全体に広がる可能性も懸念されている。熊本地域は、日本政府が半導体産業の復興を掲げ、世界最大の半導体受託生産(ファウンドリ)企業TSMCの工場を誘致し、半導体集積地を形成した地域だ。菊陽町にあるTSMC第1工場をはじめ、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリングや東京エレクトロンの工場も被害状況の確認のため操業を停止しており、TSMC第2工場の建設も一部中断された。地震被害が長期化すれば、世界のサプライチェーンに悪影響を及ぼす可能性も指摘されている。
2026/07/30 06:52
https://japanese.joins.com/JArticle/352761