最後の住民が亡くなった独島 45年ぶりに「無住の島」に戻る

投稿者: | 2026年8月2日

 今年3月2日、独島(日本名:竹島)が45年ぶりに「無住の島」に戻った。同日、独島最後の住民だったキム・シニョルさんが亡くなったためだ。キム・シニョルさんの遺族をはじめ、かつて独島に居住していた人々の子孫たちが独島への転入を打診している。しかし、独島を管轄する地方自治体である慶尚北道鬱陵郡は、転入届をすんなりとは受け入れていない。独島に民間人が居住できる空間は、キム・シニョルさんが住んでいた住民宿舎の1カ所だけであり、すべての転入希望者を入れることができないためだ。民間人が当局の居住承認を受けるのに数十年かかった例もあった。

 キム・シニョルさんが暮らしていた約15坪の独島住民宿舎(鬱陵郡独島里20-2番地)は、キム・シニョルさんが亡くなって以降、民間人の出入りが規制されている。鬱陵郡はキム・シニョルさんの遺族に対し、宿舎内の遺品を引き取るよう公文書を数回送ったが、遺族は応じていない。

 キム・シニョルさんの遺族はなぜ鬱陵郡の要請に応じないのだろうか。むしろ、キム・シニョルさんの娘キム・ジンヒさん(53)は独島への転入届を出すことを望んでいるという。「最後の独島住民」キム・シニョルさんより先に独島に住民登録をして居住し、「独島住民第1号」となった故チェ・ジョンドクさんの遺族も数年間にわたり独島への転入届を出すことを望んでいるという。

 民間人が独島に居住するには、慶尚北道の条例に基づき、鬱陵郡守から常時居住承認を受け、独島に住民登録をしていなければならない。ところが鬱陵郡は「キム・シニョルさんの転入を承認するのは難しい状況だ」としている。現行の住民登録法上、家族関係登録簿(戸籍)の作成基準となる登録基準地(本籍地)は、実際の居住の有無に関係なく独島に移すことができる。しかし、住民登録の住所地は実際の生活の拠点を基準とする。これに基づき、住所地を独島に移すには、鬱陵郡守から「常時居住承認」をまず受けなければならない。

 以前、独島に住民登録をして暮らしていた住民らも、居住承認を受けるのに数十年かかった。独島は鬱陵島の漁民や海女たちが魚を捕ったり、ワカメやアワビを採取したりするために立ち寄る場所だった。そうした中、1965年に鬱陵島に住んでいたチェ・ジョンドクさんが独島に入り、食糧と水を確保して家を建てた。そのチェ・ジョンドクさんも、独島に定住してから16年後の1981年10月になってやっと住民登録の住所地を独島に移せた。チェ・ジョンドクさんは1987年9月に亡くなった。故キム・シニョルさんと、キム・シニョルさんより先に世を去った夫のキム・ソンドさんも、1960年代から独島で50年近く暮らし、漁業と日常生活を続けてきた事実を証明し、1991年に居住承認を受けた。

 独島には商店や病院のようなインフラ施設がない。キム・シニョルさんが住んでいた住民宿舎などがある4階建ての建物は、救急隊員、独島管理事務所の職員、発電機の整備要員も使用している。この建物は2011年に海洋水産部(省)が30億ウォンをかけて建てた。独島管理事務所の関係者は「クレーンや発電機の作業などのために独島に入ってくる人員が滞在する部屋も必要だし、住民宿舎の状態も良くないため、住民用の空間を2世帯以上用意するのは難しい状況だ」と述べた。

 キム・シニョルさんの娘キム・ジンヒさんは本紙に対し、「両親が生涯にわたり守ってきた独島で、その暮らしを受け継いでいきたい」「転入が許可されれば、独島の歴史を知らせる催しなど、独島を守る活動を続けていく計画だ」と語った。キム・ジンヒさんは「独島コリア」という法人を運営し、独島をたたえる記念切手などを作っている。これに関連し、鬱陵郡の関係者は「キム・シニョルさんの遺品を整理し、宿舎の整備を終えなければ、独島住民の選定計画を立てられない」「鬱陵郡に住所を置き、独島の漁村契で活動した後、常時居住承認を受けなければならないという基本要件以外には、具体的な住民資格や選定手続きが設けられていない」と語った。

 一部には「政府と地方自治体が独島の「定住空白」を防ぐため、住民の転入を希望する人を限定的であっても積極的に誘致すべきだ」という指摘もある。民間居住者は独島が持つ領土主権の象徴性を帯びているというのだ。日本は、行政区域上における独島の日本との関連性を強化しようと、右翼団体主導で独島本籍運動を行っている。独島を本籍とする日本人は、2005年の26人から2025年には112人へと4倍以上に増加した。これに対抗して、実際に居住はしていないものの本籍地を独島に移した韓国人も2025年基準で4668人に増えた。しかし専門家らは、領有権を強固にするには、本籍を置くよりも「実際に居住する住民」の確保が必要だと話す。独島の住民が同地で投票権を行使し、経済活動をして税金を納めることは、大韓民国が独島を実効支配していることを示す重要な象徴だということだ。

2026/08/02 08:00
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2026/07/30/2026073080127.html

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