太平洋地域の軍事態勢を再編しようとする米国の動きが具体化している。対中牽制への戦略的方向設定は固まって久しい。いまではこれを最もうまく実現できる軍事的体制を整えるための調律と調整が起きている。さらに遅くなる前にこの逆らうことはできない大きな絵の方向性を理解して対応基調を策定しなければ、韓国の選択肢は2つのうちひとつだ。思いもよらず排除されるか、思いもよらず引きずられて行くかだ。参加の可否と水準に対していまよりもはるかに積極的に考えなければならない時だ。
◇多国間軍事協力ネットワークの浮上
李在明(イ・ジェミョン)政権が韓米日3カ国国防協力の動力を維持していること、韓国海軍提督が6月末に開かれた世界最大規模の多国籍海上訓練であるリムパックで初めて合同海軍構成軍司令官を務めたことはとても鼓舞的なことだ。
だが韓国が含まれてもおかしくない状況にもかかわらず、そうではない新しい多国間軍事協力ネットワークが増加している。インド太平洋軍ミッションネットワーク(IMN)は米国、日本、フィリピン、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの軍事協力体系として2026年5月に初めて稼動した。米国はこれを通じ、既存の2国間同盟を超え多国間次元で軍事作戦データと戦場情報を共有しようとしている。
このような流れは情報だけでなく合同作戦と軍需支援体系でも起きている。2026年7月、米国、日本、オーストラリアの3カ国はオーストラリア北部で第5世代ステルス戦闘機F35Aを中心とする初の空中合同訓練を実施した。同月日本の航空自衛隊、米空軍、オーストラリア空軍はキャンベラで相互軍需支援協定を締結した。これで3カ国は有事の際の燃料と装備を弾力的に相互共有できることになるだろう。
◇多領域任務部隊の韓国配備構想
一方、韓国の領土を立地とし韓国との協力を前提とするが、韓国の意見がほとんど反映されていない構想が姿を表わし進化している。この構想はデビッド・マクスウェル氏とマーカス・ガルラウスカス氏ら在韓米軍勤務経験を持つ軍事専門家らによるもので、著者が確認したところによると在韓米軍だけでなく米国議会でも認知している案だ。
そのうちのひとつはマルチドメイン・タスクフォース(多領域任務部隊、MDTF)の配備構想だ。MDTFはすべての戦場領域で精密効果と精密火力を発揮する米陸軍の戦区級機動部隊だ。MDTFの韓国配備は在韓米軍を米軍の域内多領域作戦網に連結することを意味する。ザビエル・ブランソン在韓米軍司令官が韓国配備の可能性を語ったMDTF隷下のマルチドメイン効果大隊(MDEB)は精密効果を担当する。宇宙・情報・電子戦とサイバー作戦を通じて敵の命令や情報、監視、偵察体系を妨害または無力化する任務を遂行する。事実第3MDTFの一部がすでに昨年と今年の韓米合同訓練に参加し、配備の可能性を打診したとみられる。
これと関連し、専門家らは「韓米連合多領域任務部隊(ROKMDTF)」を韓国に新設する案を提起した。陸軍のMDTFをモデルに同じ機能を持つものの、韓国には連合の構造を持つMDTF部隊を作ろうということだ。提案には駐留中である第210火力旅団と精密火力手段であるM270A2新型多連装ロケットなどを統合しようという具体的な内容も盛り込まれている。
この代案は韓国の国益に合致するのか。十分に合致しないならば、韓国はどのような対案を望むのか。この質問は次の構想にもそのまま適用することができる。
◇北東アジア司令部創設構想
米国専門家らの構想のまた別の事例は「北東アジア司令部(NEACOM)」創設だ。北東アジア司令部が初めて議論されたのは30年前のことだ。1997年にジョン・ティレリー将軍が国連軍司令官の資格で当時の米国防長官に提案した内容で、現在の専門家らの不十分な発想で低評価するのは難しい。マクスウェル氏は何年も前からこれを現在の戦略環境を考慮しながら再構成しており、昨年12月末に韓米連合軍司令部が主催する第2回韓米連合政策フォーラムで発表した。
2026/08/02 10:42
https://japanese.joins.com/JArticle/352878