【コラム】北朝鮮を直撃した米国の戦術核兵器再配備論議(2)

投稿者: | 2026年8月17日

◇日本、核持ち込みに向け「非核三原則」改定推進

こうした米国の核戦略変更の動きが第1のパズルのピースだとすれば、ここに最近の日本の「非核三原則」修正の動きと、韓米が昨年合意した原子力潜水艦建造、ウラン濃縮と使用済み核燃料再処理権限の容認という第2、第3のパズルのピースが合わさった場合、韓半島周辺の安全保障地形は急変することになる。北朝鮮が極めて敏感な反応を見せる理由も、この3つのパズルのピースが合わさる状況を念頭に置いているためだ。実際、金与正(キム・ヨジョン)労働党総務部長は5日、「戦犯国日本の先制攻撃能力保有は国際平和と安定を破壊する重大な脅威だ」と題する談話を出すほど敏感に反応している。

 高市首相は事実上、日本の国是である「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」という「非核三原則」を改定する意向を明確にしている。高市首相は6日と9日の原爆犠牲者追悼式典で「日本が『非核三原則』を堅持しており、核兵器のない世界の実現に向けた取り組みを進めている」と述べたが、こうした表現は歴代首相が使ってきた「堅持しながら・しつつ」という表現とは微妙な違いがある。歴代首相の表現からは「非核三原則」を維持するという意志が明確に読み取れる一方、高市首相の表現は単に現在の政策状態を説明するにとどまるものだという理由からだ。

高市首相はこれまで「非核三原則」の一つである持ち込み禁止について「有事には例外を認めるべきだ」とし、「危機的状況で核を搭載した米国の艦艇が寄港することもできないではないか」と主張してきた。日本は今年中に安保3文書の改定を進めており、こうした内容が反映されるかが争点となっている。もし現実となり、第1、第2のパズルが合わされば、将来のある時点で米国の戦術核兵器が日本に配備される状況が生じる可能性がある。

◇核にオールインした北朝鮮の立ち位置、大きく揺らぐ

第1と第3のパズルは、韓国が2030年代半ばに初の原子力潜水艦導入を推進しているという点で合わさる可能性がある。現政権は米国の戦術核再配備には断固反対の立場だが、これを支持する世論も強いうえ、今後こうした意向を持つ政権に交代した場合、韓米協議を通じて原子力潜水艦に戦術核を配備する問題はいつでも浮上する可能性がある。このため北朝鮮は自らは核兵器を搭載した原子力潜水艦の建造を急ぐ一方、韓国の原子力潜水艦導入には強い拒否反応を示している。対南関係を担当するチャン・グムチョル北朝鮮外務省第1副相は12日の談話で「韓国の核潜水艦保有の企てはアジア太平洋地域で核ドミノを誘発する」とし、「これはわが国の安全と海洋主権に対する重大な挑戦であり、必ず対応しなければならない安全上の脅威」と非難した。

戦術核兵器の生産を増やし、特定の戦区に配備する可能性があるという米国の核戦略の曖昧性強化は、アジア太平洋地域の安全保障状況を根本的に変える。北朝鮮は現在とは全く異なる安全保障環境に置かれる可能性が高い。「伝家の宝刀」として掲げてきた核の脅威の破壊力が低下し、中国がこれまで北朝鮮の核開発と核使用の威嚇が韓米日の軍事協力強化と韓日の核武装につながる口実となる可能性を非常に懸念してきたという点で、「北朝鮮の後ろ盾」であり続けることに対する中国の考えも揺らぐ可能性がある。

チャ・セヒョン/論説委員

2026/08/17 15:49
https://japanese.joins.com/JArticle/353647

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