「希土類の支配力」振るう中国…交渉控えた米国には多く供給、冷淡な日本には供給せず

投稿者: | 2026年8月24日

 中国は米国に対し、航空宇宙・半導体産業に不可欠なレアアース(希土類)の輸出を大幅に増やしている一方、日本への供給は引き続き締め続けている。希土類のサプライチェーンを米中交渉のてことして活用しつつ、対立している日本に対しては圧力の手段として用いる「資源外交」の温度差が、一層鮮明になっている。

 ロイター通信は21日付で、中国税関総署の資料を引用し、中国が7月に米国へ酸化イットリウム29トンを輸出したと報じた。中国が昨年4月にイットリウムなどの希土類に輸出規制を導入して以来、月間ベースで2番目に多い規模。今年5〜6月の2カ月連続で対米輸出が途絶えていたこととは対照を成している。

 イットリウムは、ジェットエンジンの特殊合金や耐熱コーティングなどに使われる。米国の航空宇宙・半導体業界は、中国からの供給に大きく依存している。ロイター通信は2月、イットリウムの不足により、北米の一部の企業が耐熱コーティングを必要とする製品の生産を中断し、顧客からの注文を断らざるを得ないほど供給難が深刻化したと報じた。当時、イットリウムの価格は1年前の約69倍まで跳ね上がった。

 希土類の永久磁石も同様の傾向を示した。中国の7月の対米輸出は647トンで、輸出規制導入後2番目に多かった。中国の希土類磁石の総輸出量が3.6%減少する中、国によって格差が著しかった。読売新聞の報道によると、同月に日本向けに出荷された希土類磁石は111トンで、前年同月に比べ52.2%も急減した。一方、米国向けは4.6%増加し、韓国向けは19.3%増の606トンが輸出された。

 特に、高性能磁石の製造に必要なジスプロシウムとテルビウムの日本への供給は、それぞれ9カ月、8カ月連続で「ゼロ」となっている。昨年11月、高市早苗首相の台湾有事関連発言以降、中日関係が悪化した後に現れた傾向だ。原材料市場調査会社のトレーディウムは、7月に中国が輸出したジスプロシウム約11.3トンとテルビウム約1.3トンが、すべて韓国向けだったと推定した。日本は中国を除けば世界最大の希土類磁石生産国だが、原料は中国への依存度が高い。各国は中国の資源の武器化に対応するため希土類の採掘に乗り出したが、中国を除く国々によるジスプロシウムとテルビウムの供給は、2035年になっても需要の20%も満たない見通しだ。

 中国による希土類の対米輸出増加は、中国の習近平国家主席による9月末の米国訪問を控えて行われた。海外メディアは、中国が米国への希土類供給を増やして交渉の余地を作り、日本に対しては供給制限を続けることで、中国が希土類の支配力を外交上の懸案に応じて巧妙に活用していると分析した。

2026/08/21 15:46
https://japan.hani.co.kr/arti/international/56993.html

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