そのほかの主要山岳地域のトレッキングコースは、洪水による直接的な被害を免れた。モンスーンが過ぎれば、エベレストをはじめ、アンナプルナ、マナスル(8163メートル)、カンチェンジュンガ(8586メートル)などでトレッキングが再開されるとみられる。ネパールの商業遠征隊(営利目的の登山サービス)や旅行会社のウェブサイトでは、現在も登山やトレッキングのツアーを紹介している。特にネパール遠征隊運営者協会(EOAN)は、マナスルに登山ルートの固定ロープ設置を担当する専門チームを派遣した。今月第3週までに、山頂までの固定ロープの設置を終える計画だ。
しかし、韓国政府がネパールに発令した旅行警報の対象地域は、実際の洪水被災地域よりも広い。韓国外務省は先月28日、ラスワ地域が属するバグマティ州をはじめ、ガンダキ州、コシ州、ルンビニ州の4州に特別旅行注意報を発令した。従来のレベル1「旅行留意」から、洪水発生後に特別旅行注意報へ引き上げたものだ。洪水被害が集中したランタンはもちろん、行政区域上コシ州に属するエベレストとカンチェンジュンガ、ガンダキ州に属するアンナプルナとマナスルも対象となる。仏教の巡礼聖地の一つであるルンビニなども、特別旅行注意報の対象となった。
今のような状況では、ネパールへの旅行を計画している人が不安を感じるのも無理はない。特に韓国人がネパールを訪れる目的は、ヒマラヤでのトレッキングである場合が多い。当面、ヒマラヤを訪れるトレッカーは減少するとみられる。
ネパール政府は、早くも頭を悩ませている。被害からの復旧には外貨を稼がなければならないが、韓国、日本、中東などの海外へ労働者を送り出すか、ヒマラヤへの観光客を誘致する以外に、これといった手段がないためだ。
ネパールでは2015年の大地震により、全土で約9000人が死亡した。海外からのトレッカーも途絶えた。数カ月後、ネパール政府観光局は「世界の屋根へ戻ってきてください(Back on Top of the World)」キャンペーンを展開した。
2日、ネパールの観光相も同様の呼びかけを行った。フェイスブックに投稿した動画を通じて、「ネパールの空港は今も開いている」とし、「ネパールを訪れることは、凄惨な悲劇と闘っている国を助けることになる」と訴えた。
ネパールのスワルニム・ワグレ財務相は、今回の洪水被害からの復旧に40億~50億ドル(約6300億〜7900億円)が必要になると推計した。ネパールの国内総生産(GDP)の約10%に相当する規模だ。
2026/09/03 13:45
https://japanese.joins.com/JArticle/354528