東アジアで日本と中国の石油・ガス探査成功率が50%水準まで上がってきたが、韓国は30%にも満たないことが明らかになった。日本と中国は積極的に探査を繰り返して精確度を高められたのに対し、韓国は消極的に動いたためだ。
産業通商資源部と韓国石油公社などによると、日本はこの20年間の自国内の油田・ガス田探査ボーリング成功率(炭化水素発見率)が約50%だ。中国のこの10年間の数値は46%ほどで日本と同水準だ。これに対し韓国は29.2%にとどまる。大規模な石油・ガス埋蔵の可能性があるとされる東アジアで韓国だけ遅れをとっているのだ。探査ボーリングとは埋蔵の有無と正確な埋蔵量を確認するために土地を耕してみる手続きだ。
このようになった背景には日本と中国は探査ボーリングを積極的にしてきたのに対し、韓国は少なかったという違いがある。探査ボーリングを多くするほど失敗しても成功しても地質データが蓄積され、石油・ガスが出るほどのボーリング地点を当てる確率が高まる。探査ボーリングに成功すれば採算性評価を経て商業生産に進む確率も高まる。商業生産に成功すれば再び探査ボーリング成功率が高まる好循環構造に入ることになる。反対に探査ボーリングに消極的なら成功率も低調な水準にとどまるほかない。
実際に現在まで韓国の総探査ボーリング実績48カ所は、日本の813カ所の6%、中国の4万8779カ所と比較すると0.1%にすぎない。仁荷(インハ)大学エネルギー資源工学科のカン・チョング招聘教授は「長い呼吸が必要な資源開発に短期的成果ばかり重視する評価のものさしを当ててみたら探査ボーリング実績が大きく落ち、探査ボーリング成功率も低くなった」と分析した。
韓国政府が12月から探査ボーリングを計画している東海深海油田・ガス田開発の場合、探査ボーリング成功率は約20%と計算される。5カ所を掘れば1カ所で石油・ガスを発見できるという推定だ。通常10%程度ならば探査ボーリングに出る価値があり、今回のプロジェクトはその2倍のため探査ボーリングをしない理由はないというのが韓国政府の見解だ。
オーストラリア企業のウッドサイドと探査を進めるなどの努力でデータを蓄積したため探査ボーリング成功率を20%水準まで上げることができた。2004年から2021年まで4500万バレルを生産した蔚山(ウルサン)南東の東海1・2ガス田の経験も「成功率20%」に寄与した。21世紀最大の深海油田・ガス田開発に選ばれるガイアナプロジェクトの初期探査ボーリング成功率16%と比較しても東海深海油田・ガス田開発は高い。
もし12月の探査ボーリングが成功すれば次の成功率は大きく上がることになる。韓国政府は最大140億バレル(サムスン電子時価総額の5倍水準)の石油・ガスが埋蔵されていると推測される7カ所の油田・ガス田候補地を対象に探査ボーリングを最小5カ所でやる方針だ。
もちろん探査ボーリングが失敗するかもしれない。しかし一喜一憂するよりは日本や中国のように長期的な観点で忍耐心を持って探査ボーリングを着実に試みなければならないという助言が出ている。最悪のシナリオで探査ボーリングがすべて失敗しても経験はそのまま資産として蓄積され、海外油田・ガス田開発ででも活用できるためだ。
大韓地質学会会長を務める釜山経済大学地球環境システム科学部のキム・ヨンソク教授は、「政府が2050年のカーボンニュートラル(炭素純排出量ゼロ)を目標に石油・ガスなど化石燃料の使用を減らそうとしている点を考慮すると、もしかすると今回が積極的に挑戦できる最後の機会かも知れない。挑戦しないで後悔するよりは失敗したとしても挑戦してみる方が良いのではないか」と話した。
2024/06/25 08:06
https://japanese.joins.com/JArticle/320304