SDV開発に出たフォルクスワーゲン、「第2のテスラ」リビアンと組む

投稿者: | 2024年6月27日

ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲンが第2のテスラとして注目される米電気自動車メーカーのリビアンに50億ドル(約8034億円)を投資する。日本のホンダと日産も3月に電気自動車部品の共同開発計画を発表するなど、電動化時代を控え自動車メーカーの合従連衡が続く様相だ。

フォルクスワーゲンは25日、リビアンに2026年まで総額50億ドルを投資すると明らかにした。まず10億ドルを投資して株式を確保する。無担保転換社債買収方式だという。株式取得後にフォルクスワーゲンは40億ドルを追加で投資しリビアンと合弁会社を設立する計画だ。現在リビアンの筆頭株主はアマゾンで、16%の株式を保有している。フォルクスワーゲンとリビアンは「合弁会社をともに統制して所有するだろう。車両ソフトウエアと次世代バッテリーで駆動される車両を共同開発する計画」と明らかにした。

 リビアンはマサチューセッツ工科大学(MIT)出身のエンジニア、ロバート・ジョセフ・スカリンジ最高経営責任者(CEO)が創業した。2021年にニューヨーク証券市場への上場に成功し「第2のテスラ」として注目された。上場直後の時価総額はGMとフォードを超えたりもした。だが電気ピックアップトラックの販売台数を増やすのに失敗しリビアンは1-3月期に14億5000万ドルの損失を記録した。2月に従業員を10%削減したのに続き、4月には支援部署を中心に人材の1%を追加で減員した。

スカリンジCEOは「フォルクスワーゲンの投資がキャッシュフローを肯定的にするのに役立つだろう」と話した。続けて「2026年からイリノイ工場で小型R2スポーツ多目的車(SUV)生産を増やしジョージア州の工場で中型電気自動車プラットフォームを生産するのに今回の投資金を使うだろう」と明らかにした。

フォルクスワーゲンのリビアンへの投資は事実上互いにウィンウィンになるとの評価を受けている。リビアンはフォルクスワーゲンの大規模生産システムを導入して最大の弱点に挙げられた大量生産と品質管理問題を改善するものとみられる。リビアンがコスト節減で車両価格を下げるなら価格競争力も高くなる。

フォルクスワーゲンはグループの宿願事業のひとつであるソフトウエア中心車両(SDV)開発を繰り上げることができる。現在SDV生産で最もリードしているのはテスラで、リビアンもやはり電気ピックアップトラックをリアルタイムアップデート可能なSDVとして生産中だ。生産技術力を持っているフォルクスワーゲンがソフトウエア技術まで確保する機会だ。フォルクスワーゲンのオリバー・ブルーメCEOは「両社の協力を通じ車に対する最高のソリューションをさらに速く安い費用で用意するだろう」と話した。

自動車メーカーの合従連衡は日本でも進行中だ。日本で2位と3位の自動車メーカーであるホンダと日産自動車は3月に電気自動車と車両ソフトウエアなどで協力することに合意した。両社は電気自動車に使われる核心部品を共同開発し車両に搭載するソフトウエアをともに設計する案などを話し合う予定だ。

両社の異例の協力は、中国と米国、欧州のメーカーより電気自動車転換が遅れているという危機意識のためとみられる。また、世界1位であるトヨタを牽制する効果もある。

このほかスウェーデンの電気自動車メーカー、ポールスターは2025年から釜山(プサン)のルノー・コリアの工場で電気自動車新モデルを生産するなど、自動車メーカーの合従連衡は当分続くものとみられる。大徳(テドク)大学自動車学科のイ・ホグン教授は「電気自動車転換期に天文学的開発費用負担を減らし、失敗の危険性も分け合うための動きがあちこちで起きている」と話した。

2024/06/27 09:13
https://japanese.joins.com/JArticle/320417

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