韓米日国防相が初めての3カ国協力覚書…北ミサイル情報共有も

投稿者: | 2024年7月29日

韓国国防部の申源湜(シン・ウォンシク)長官と米国のオースティン国防長官、日本の木原稔防衛相が28日に東京で共同軍事訓練の定例化を明文化する内容の安保協力枠組み覚書に署名したと国防部が明らかにした。

国防部によると、協力覚書には▽3カ国国防相会議定例化▽北朝鮮のミサイル警報情報のリアルタイム共有システム運用に向けた3カ国間の疎通・協力強化▽多年間3カ国訓練計画に基づいた「フリーダムエッジ」など3カ国訓練の定例的・体系的施行――などが盛り込まれた。覚書は発表と同時に発効された。

 今回の文書は韓米日国防当局次元で締結した安保関連で初の協力覚書だ。国防部は「ハイレベル政策協議と情報共有、3カ国訓練、国防交流協力などを含んだ枠組みは韓半島(朝鮮半島)とインド太平洋地域、その向こう側の安定に寄与しようという国防当局間の安保協力制度化の産物。3カ国協力が新時代を迎えたもの」と意味を付与した。米日の国防当局も「3カ国関係が新しい跳躍を迎えた」と明らかにした。3カ国国防相が多国間会議を契機とせずに当事国の首都に集まったのは今回が初めてだった。来年の会議はソウルで開かれる。

3カ国が定例的・体系的施行に合意した「フリーダムエッジ」は海上、空中、サイバーを網羅して行われる3カ国間の多領域軍事訓練だ。3カ国国防相は6月のアジア安全保障会議(シャングリラ会合)で「名称を付与した3カ国訓練」を定例化することにし、同月に済州(チェジュ)南方の公海上で初めて多領域訓練フリーダムエッジを実施した。3カ国国防相は下半期にもフリーダムエッジ訓練を実施することにした。韓国が米国以外の主要国と共同訓練を文書で約束した事例は多くない。申長官が現地特派員と会い「韓米日安保の制度化は歴史上初めてのこと」と強調した背景だ。

今回の覚書締結をめぐっては「11月の大統領選挙を控えた米政権交代の可能性だけでなく、これまで韓米日安保協力のウイークポイントとされた韓日間にも一種の安全装置を設けるということに意味がある」との見方が出ている。3カ国国防相いずれも各国の政権交代により安保協力だけは揺らがないようにしようということに共感したという。米国の場合、11月の大統領選挙による「トランプリスク」がある。文在寅(ムン・ジェイン)政権が2019年に日本の輸出規制を理由に韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了を宣言した事例もある。

このほか3カ国国防相は北朝鮮と関連し、「国連安全保障理事会決議に反し域内国の懸念を買う朝ロ間の軍事・経済協力意志に対する深刻な懸念」を表明して、「北朝鮮の核兵器運搬手段の多様化と複数の弾道ミサイル発射などを非難する」というメッセージを出した。

韓日国防相は韓国陸海空軍と日本の陸上・海上・航空自衛隊間の定例協議体と部隊交流を再開することで合意した。両国国防相と幕僚長級などハイレベル交流も活性化することにした。

申長官はこの日、韓日間の安保協力と関連して「この数年間国内的政治問題のため時に国防協力が後退したり停滞した側面があった。韓日それぞれの立場は異なるが、安保は足並みをそろえて同じ脅威に対応しなければならないだけに(対立は)相互信頼尊重の立場でしっかりと解決していくが国防協力はそうしたことと関係なく国益に合致するように発展させようとの趣旨」と話した。

2024/07/29 06:57
https://japanese.joins.com/JArticle/321677

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