白さび病耐性、寿命2倍…本場日本に韓国の菊を逆輸出した秘訣

投稿者: | 2024年9月18日

「暑さの中でもよく育ち、日本にも輸出されている」。11日、釜山市江西区(プサンシ・カンソグ)釜慶(ブギョン)園芸農協選別作業場で栽培した菊「白強(ペクガン)」を包装していた作業者が、「立派な花なので丁寧に包装して送らなければいけない」と言いながらこのように伝えた。9月にもかかわらず気温が30度を上回ったこの日、作業者らは額に流れる汗を拭っていた。
 ◆白さび病に勝つ…国内育成「白強」、「本場」日本に19万輪

釜山慶南(キョンナム)園芸農協によると、この2カ月間、釜慶白強輸出作物班は日本に「白強」菊19万740輪を輸出した。作物班は釜山と慶南の12カ所の農家からなる。菊の最大産地である釜山・慶南で一部の農家が個別に日本に輸出したことはあったが、これら農家が作物班を構成して日本に白強を輸出したのは今回が初めてという。菊の原産地の日本では毎年8月の盆のと9月の秋分に特に需要が多いが、今年は猛暑で日本の菊の作物状況が良くないというのが釜慶園芸農協の説明だ。100日間ほど育ててつぼみが開かない状態で輸出する菊は船便で釜山港を出港し、東京を経て内陸に流通する。

釜慶園芸農協の関係者は「昨年も日本が韓国の菊を求めたが、選別作業場の火災で不可能になった」とし「1輪の取引価格は普通1000ウォン(約100円)で、物流費などを差し引けば約70%が農家に入る。今年は輸出に成功して農家の所得に寄与すると期待している」と説明した。

「白強」品種は2015年に農村振興庁が育成した。適正気温が20-22度の「白扇(ペクソン)」など従来の品種とは違い、白強は13-18度でもよく育つ。特に白強は菊の葉に水泡形態の黄色いしみができて商品の価値を大きく落としてしまう「白さび病」にも耐性があり、寿命も最長で4週間と他の品種の倍ほど長く、商品競争力が高い。白強という名前もこうした強靭な性質を反映して付けられたという。

◆最大産地の釜山・慶南で「白強」栽培に活気

2021年、釜山農業技術センターは全国で菊を最も多く栽培する釜山・慶南に「白強」を持ってきた。センターによると、全国の菊栽培面積231.4ヘクタールのうち釜山が64.8ヘクタールで最大規模であり、慶南も48.4ヘクタールにのぼる。これまでセンターは白さび病への抵抗性と長い寿命など白強の長所を知らせる教育などをしてきた。これに先立ち菊農家はほとんど日本品種の白扇を栽培していたが、白強を栽培する農家が増えているているという。

こうした中、釜山農業技術センターが農村振興庁技術普及ブレンディング協力モデル事業を確保し、白強の栽培はさらに活気を帯びるとみられる。この事業は今年から2年間進行され、予算10億ウォンが配分された。国内育成品種の白強の普及拡大のため安定生産技術を開発し、農家に研究者を派遣して栽培を支援するなどの形態で運営される。国立園芸特作科学院と釜山大園芸生命科学科が白強栽培のための最適な環境を見つける研究を担当し、釜慶園芸農協など民間では市場開拓など輸出活動を支援する構造だ。

釜山農業技術センターのヤン・ボギョン主務官は「白強栽培先導農家と協議し、これら農場にセンサーを付け、温度・湿度管理など栽培環境データを蓄積するための研究が進行されている」とし「実際、農家のノウハウを反映してマニュアルを作成すれば白強を栽培する後発走者にも役に立つだろう」と話した。

2024/09/18 15:43
https://japanese.joins.com/JArticle/323865

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)