北朝鮮が核兵器開発資金やテロ資金の取引防止などのための「アジア太平洋マネーロンダリング対策グループ」(APG)のオブザーバー(参観国)地位を剥奪された。対北朝鮮制裁の打開策として国際規範に従うような姿を見せようとしたが、結局、オブザーバーに要求される履行事項を全く遂行できず退くことになった。
韓国外交部によると、APGは先月24日、アブダビで開催された第26回総会で、北朝鮮のオブザーバー地位を剥奪することを全会一致で決定した。APGはアジア太平洋地域の各国のマネーロンダリング防止、テロ資金調達禁止および拡散金融対応のための国際基準履行を促進し、その履行実態を点検するために1997年に設立されたマネーロンダリング対策(FATF)の地域機構。韓国をはじめ米国、日本、中国、オーストラリアなど42カ国が加盟している。
北朝鮮は2014年にAPGオブザーバーの地位を取得した。しかし「(北朝鮮はオブザーバー加入以降)オブザーバーに要求される履行必要事項さえも遂行せず、今回その地位が剥奪された」というのが外交部の説明だ。北朝鮮に要求された事項はAPG代表団の北朝鮮訪問、APG事務局の北朝鮮進展状況関連報告書作成への協力、APGを政治的宣伝の場として活用する行為の自制、APG行事・活動への寄与などだった。
北朝鮮はこうしたAPGの要求に全く応じなかった。APG運営規定によると、オブザーバーとしての関与が5年以上ない場合はオブザーバー資格の剥奪が可能だ。
さらに北朝鮮は最近、核・ミサイル開発資金を調達するため各種不法サイバー犯罪や暗号資産を活用したマネーロンダリングに加担している。ロシアや中国など伝統的な友邦を後ろ盾にして安保理制裁回避行為も果敢になっているという指摘だ。
2024/10/01 11:34
https://japanese.joins.com/JArticle/324398