「シャトル外交を継続しよう」…尹大統領・石破首相による初の首脳会談(1)

投稿者: | 2024年10月11日

韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が10日、ラオス・ビエンチャンで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に出席したのを契機に、石破茂首相と首脳会談を行った。石破首相就任9日で、両首脳は初めての会談で韓日関係の重要性について共感を確認し、北朝鮮の核脅威と不法な朝ロ軍事協力を糾弾した。

尹大統領は会談の冒頭発言で「前任の岸田首相に続き石破首相とシャトル外交を含めた活発で緊密な疎通を通じて、韓日関係の発展を共に図っていけたらと思う」とし「特に2025年は韓日国交正常化60周年を迎える年として、両国関係の希望に満ちた未来像を提示し、両国国民が関係の飛躍を体感できるように緊密に協力していけたらと思う」と述べた。続いて「昨年3月に日本を訪問してから韓日関係は大きな肯定的発展を続けている」とし「このような変化は両国指導者間の動らぐことのない信頼があったからこそ可能だったと考える」と述べた。

 石破首相は「尹大統領と岸田前首相が大きく改善させた両国関係を継承して発展させていきたい」とし「シャトル外交も活用して緊密に協調していけたらと思う」と応じた。続けて「日本と韓国の緊密な共助は地域の安定と平和のために大変重要だ」とし「現在の良好な両国関係を持続可能なものにしていくためには両国国民の交流と相互理解が重要だ。来年国交正常化60周年を契機に日本政府次元でもこのような日韓関係を作っていく」と強調した。

◇韓日、水素・量子先端技術で協力…北ミサイル情報の共有強化

先に会談場に到着した尹大統領は石破首相を入口付近で待った。石破首相が到着すると、尹大統領が先に手を差し出し、石破首相は尹大統領の手を両手で握った。日程が詰まった多国間会議を契機に開かれる二者会談は通常は略式形式で20~30分ほどの短時間で行われる場合がほとんどだ。だが、今回の韓日首脳会談は40分以上続いた。

金泰孝(キム・テヒョ)国家安全保障室第1次長は会談後の会見で、韓日両首脳が「北朝鮮の核とミサイル脅威、不法サイバー活動に対する懸念を共有した」とし「朝ロ軍事協力が不法であり、全世界の平和と安全保障を脅かしている点で共感した」と説明した。金次長はこのような北朝鮮脅威に対応して「韓米日が稼働中のミサイル警報情報リアルタイム共有体系を綿密に稼動させていくことにした」とし「ASEAN会議を契機に北朝鮮と北朝鮮を支援する勢力に厳重な警告メッセージを発信することができるように両国が協力することにした」と伝えた。また「石破首相が尹大統領の8・15統一ドクトリンを『強力に支持する』と話した」と伝えた。

両首脳は北朝鮮や安保問題だけでなく、経済協力についても意見を交換した。相手国の空港で事前審査を終わらせる入国簡素化議論にはずみをつけ、水素・アンモニアと量子(クォンタム)分野にわたる先端技術協力と共同研究も進めることで同意したと金次長は伝えた。ただし、今回の会談で過去史についての議論はなかったという。大統領室高位関係者は「今日は初めての会談だったので両国の歴史や過去史問題は全く議論されなかった」と伝えた。

この日の会談は、尹大統領が2日に石破首相に就任祝賀電話をかけてから8日ぶりに行われたものでもある。

専門家の間では「相手国に親和的な首脳という点で疎通が円滑だろう」という評価が出てきた。国民大学日本学科のパク・チャンゴン教授は「電話会談以降、早期首脳会談まで出発の雰囲気は良好」とし「両首脳が酒愛好家であり、人を大切にするなど人間的にも似ている部分もあり、岸田文雄前首相と肩を並べるほど『ケミ(呼吸)』は良いだろう」と話した。パク教授は過去史問題に関連しては「『政策通』として有名な石破首相は正確な事実に基づいた論理を重要視する人物」としながら「韓国側が過去史問題や韓日間の懸案で、日本の積極的な姿勢がなぜ必要なのかを精巧に、しっかりと論理的に説得する必要がある」と話した。

2024/10/11 09:05
https://japanese.joins.com/JArticle/324807

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