ソウル中央地裁の李訂宰(イ・ジョンジェ)令状専門担当部長判事は21日、スカイ・デーリーの記者H氏に対する拘束令状を棄却した。H氏は「昨年12月3日の非常戒厳令当日、京畿道水原市の選挙研修院にいた中国人スパイ99人が米軍基地に連行された」とするフェイクニュースを報じた容疑(偽計による公務執行妨害など)で拘束令状が申請されていた。
李判事は棄却の理由について「容疑についてはすでに法理面で明確であり、強制捜査などを通じて物理的な証拠資料もほぼ確保された」とした上で「被疑者は捜査機関に3回出頭して聴取を受けており、関係者の聴取もほぼ終わっている」「現時点での捜査の進捗(しんちょく)状況や被疑者の年齢、家族、職業などの社会的関係や犯罪歴などを総合的に考慮すれば、現段階で被疑者を拘束すべき理由は見当たらない」と説明した。
H氏は今年1月16日「複数の中国人スパイが検挙され、平沢港から日本の沖縄県にある米軍基地に移送された」とするスカイ・デーリーのニュース記事を書いた。これについて在韓米軍や選挙管理委員会は「根拠がない」と直ちに反論した。スカイ・デーリーは問題の記事について「米国の情報筋を通じて確認した事実」と主張してきたが、この情報筋は映画「キャプテン・アメリカ」の登場人物のコスプレで駐韓中国大使館への侵入を試み拘束・起訴されたA氏だった。A氏については建造物侵入未遂などの容疑で現在裁判が行われている。
問題の記事が報じられた後の1月20日、選管はH氏とスカイ・デーリー代表に対する捜査を警察に依頼した。警察は記事の内容を虚偽と判断し、スカイ・デーリー本社を家宅捜索するなど捜査を行ってきた。
パク・ヘヨン記者
2025/05/22 09:40
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