盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時に保健福祉部(省に相当)長官などを務めた現作家・柳時敏(ユ・シミン)氏が金文洙(キム・ムンス)国民の力大統領選候補の配偶者・薛蘭寧(ソル・ナンヨン)夫人に向かって「正気ではない」と述べたことに対して、韓国の二大労働組合「韓国労働組合総連盟(韓国労総)」と「全国民主労働組合総連盟(民主労総)」が30日、「差別発言だ」と批判し、謝罪を要求した。
韓国労総は論評で、「明白な階級的・性差別的発言ありで、内在するエリート意識の発露だ」「大統領選候補者の配偶者という立場は重く、高い地位にあることは事実だが、それだからと言って、電子部品会社労働組合委員長出身者には荷が重いと判断するのも偏狭な見下し発言だ」と指摘した。
その上で、「金大中(キム・デジュン)元大統領や盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領を高卒出身の大統領だと嘲弄(ちょうろう)した人々と何が違うのか」と問い、謝罪を求めた。
民主労総も論評で、「柳時敏氏は薛蘭寧夫人に対し、『学歴の低い女性労働者が夫に恵まれ、(そのおかげで)身分が上になって陶酔している』と評した。この発言は女性と労働者に対する見下しであり、学歴に対する差別だ」と非難した。
また、「薛蘭寧夫人を批判しているものと考えているのかもしれないが、実際には女性・労働者・学歴に対する自身の差別的な認識を表したものだ」とし、柳時敏氏とこれを放送した左派系ジャーナリスト、金於俊(キム・オジュン)氏のユーチューブ配信『金於俊のダースベイダー』に対して、謝罪して放送の中の該当部分を削除するよう要求した。
元学生運動家で、第16代・第17代国会議員、保健福祉部長官、盧武鉉財団理事長などを務めた現作家の柳時敏氏は28日、ユーチューブ配信『金於俊のダースベイダー』に出演し、「有力な政党の大統領選候補者の配偶者という地位は、薛蘭寧夫人の人生では就けない地位だ。だから『正気ではない』ということだ」と述べ、物議を醸した。
リュ・ビョンス記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
2025/05/31 11:00
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