金民錫(キム・ミンソク)首相候補者を巡るさまざまな疑惑について、李在明(イ・ジェミョン)大統領は「聴聞会の過程で十分に説明できるだろう」「私が(金民錫候補者)本人に聞いてみたが、十分に説明できる疑惑に過ぎないと言っていた」と語った。
金民錫候補者は自身と妻、母親の資産として2億1504万ウォン(約2300万円)を申告した。同候補者は「私の年齢で家の一軒もなく、いくら多く見積もっても2億ウォンにもならない資産に、どんな不正の余地があるだろうか」と言った。61 歳の高位公職者候補者にしては資産が非常に少ないのは事実だ。
ところが、金民錫候補者が5年前に国会に申告した資産はマイナス5億8095万ウォン(約6100万円)だった。同候補者はこの5年間に政治資金法違反の残余追徴金6億1607万ウォン(約6500万円)を納付し、教会にも約2億ウォン(約2100万円)を寄付したという。この期間のクレジットカード・現金使用額も約2億3000万ウォン(約2400万円)になる。年間約1億ウォン(約1100万円)の国会議員歳費でこれほどの支出がありながらも資産が増えたとすれば、計算が合わない。
金民錫候補者は「歳費とその他の所得を生活と債務返済に使い、残りはほとんど献金したようだ」と言った。「その他の所得」のために資産が増えたというなら、それが何なのかを説明しなければならない。同候補者が2018年に11人から借りた1億4000万ウォン(約1500万円)を、首相候補者になった後に返したことについても疑惑が浮上している。同候補者は「過去の政治資金法違反の追徴金などのため、やむを得ず金を借りた」というが、違法な支援金ではないかとの指摘もある。
金民錫候補者は16日、企画財政部(省に相当)など10の経済関連部処(省庁)から業務報告を受けた。首相候補者が人事聴聞会の前に公開業務報告を受けたのは初めてのことだ。同候補者は訪韓した日本の首相補佐官と16日に会談し、食品・外食業界との食品物価懇談会も13日に行った。与党・共に民主党が単独過半数の議席を持っていて、人事聴聞会は通過儀礼に過ぎないと判断しているからだろう。事実、そうだ。
しかし、高位公職者は何よりも国民の目を意識しなければならない。その第一歩こそ、自身の身辺に関する問題について、国民が疑問を抱かないよう、忠実に説明することだ。近く行われる人事聴聞会で、金民錫候補者には国民を納得させる説明をするよう望む。
2025/06/18 13:00
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