最近、ドル安が続く中、7月1日のドル-ウォンが一時1340ウォン台まで下がりウォン高ドル安が進んだ。
同日、ソウル外国為替市場でドルーウォン相場は前日より1.0ウォン上がった1351ウォンで取引を開始し、午前中一時1349.5ウォンまでウォン高ドル安が進んだ後、1350ウォン前後で推移し午後3時30分には昼間取引終値基準で前日より5.9ウォン上がった1355.9ウォンで取引を終えた。この3カ月間でウォンの価値が最も高い水準にあった4月9日(取引中1487.6ウォン)に比べると、3カ月で130ウォン以上下落した。
ウォン-ドル為替レートが大幅に下がった背景には、最近続くドル安の状況がある。ニューヨーク外国為替市場の相場を見ると、主要6カ国(欧州連合、日本、英国、カナダ、スウェーデン、スイス)通貨対比のドル価値を示すドルインデックスは、前日の6月30日基準96.70台で動いた。韓国時間で1日午前には96.69で、最安値を更新した。2022年3月1日の取引中に96.63まで下がった後、3年4カ月ぶりの最も低い水準にあるわけだ。ブルームバーグ通信によると、ドルインデックスは今年上半期だけで10.8%下落し、上半期の下落幅としてはブレトン・ウッズ体制が崩壊した1973年以後の最大値だ。今年上半期のドル価値はスイスフラン対比14.4%、ユーロ対比13.8%、英ポンド対比9.7%下落した。
最近のドル安は、米国ドナルド・トランプ行政府の保護貿易政策の余波で輸出が鈍化し投資・消費が萎縮するなど米国景気が反騰機会を喪失した点が影響を及ぼしたと見られる。共和党が主導した大規模減税案で、米国の国家負債や財政赤字への懸念も高まっている。泣き面に蜂で、今年5月、国際格付け会社ムーディーズは米国の格付けを最高等級から一段階低いAa1に格下げした。最近、主要6カ国の通貨の中で相対的に国家負債比率が低いスイス、スウェーデン側に資金が集中し、これらの通貨が相対的に強気を示す状況は、ドル安の状況を深化させている。
最近、米国の基準金利引き下げの可能性が提起されている点もドル安の原因の一つだ。前日トランプ大統領はジェローム・パウエル連邦準備制度(Fed)議長を名指しして「あなたはいつものように遅すぎる」として、現在4.25~4.50%の基準金利を1%またはそれ以下の水準まで大幅に引き下げることを促した。1日午後4時基準、シカゴ商品取引所(CME)グループが連邦基金金利先物市場の先物価格指標を活用して連邦準備制度の通貨政策を予測する「フェドウォッチ」によると、今月末に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)で連邦準備制度が基準金利を現在の水準で凍結する確率は約80%だとし、引き下げ確率(約20%)より高かったが、9月の基準金利引き下げ確率は0.25%引き下げ確率が75%、0.50%引き下げ確率が19.8%で凍結確率(5.3%)を大きく上回った。
ドル安のためにドル-ウォン為替レートも下落傾向を見せているが、その下落幅がドル指数の下落水準には達していない。最近、韓国国内企業の海外投資、輸入業者のドル決済需要が多い状況などが、ウォン高ドル安を防いでいると見られる。NH先物のウィ・ジェヒョン研究員は「米国証券投資や企業が工場を建てるなど海外に直接投資しようとする需要が多い」として「ドル-ウォン為替レートが1350ウォン台に下がる度にドル買いが入ってくることが確認される」と説明した。
2025/07/01 17:30
https://japan.hani.co.kr/arti/economy/53614.html