韓中修交33周年…戴兵駐韓中国大使「再省察・再認識・再出発」強調

投稿者: | 2025年8月27日

韓中修交33周年を迎え、韓中友好協会は25日、ソウルで「韓中修交33周年記念・戴兵駐韓中国大使招請講演会」を開催した。この日の行事では戴兵駐韓中国大使が演説し、韓中友好協会の主要関係者およそ50人が出席した。

辛正承(シン・ジョンスン)韓中友好協会会長(元駐中大使)は「韓国と中国は地理的に最も近い隣国であり、歴史的に長い交流の伝統を受け継いできたパートナー」とし「両国は幅広い分野と階層で緊密に協力し、地域の平和と発展のために共に努力してきた」と述べた。続いて「李在明(イ・ジェミョン)政権は国益と実用を対外政策の根幹とし、中国との関係を重視するという立場を明らかにした」とし「10月末に慶州(キョンジュ)で開催される予定のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議では習近平国家主席の出席も期待される」と話した。

 戴兵駐韓中国大使は「昨日は修交33周年記念日だった」とし「李在明大統領の特使団が訪中して王毅外相と会談したことは、双方が修交をどれほど重視しているかを見せている」と強調した。戴兵大使はこの日の演説を「再省察・再認識・再出発」の3つのキーワードに分けて発表した。

◆「中韓協力は改革開放と漢江の奇跡を共に後押し」

戴兵大使はまず「1992年の中韓修交は単純な外交的事件ではなく、冷戦の壁を崩した歴史的な決断だった」とし「当時、両国の指導者は国際情勢の変化を正確に読み取り、平和と発展という時代的な流れに順応して長期的かつ根本的な利益から出発し、修交という戦略的選択をした」と強調した。

具体的な成果にも言及した。「修交初期には50億ドルにすぎなかった貿易額が昨年は3280億ドルと60倍以上に増加し、韓国の対中貿易黒字も6800億ドルを超過した」とし、これは韓米、韓日貿易額を合わせたものより多いと強調した。

戴兵大使は「中国は21年連続で韓国の最大貿易パートナーであり、韓国は中国の第2位の貿易パートナーになった」と伝えた。続いて「両国間の人的交流は累計1億4000万人を超え、コロナ以降も速いペースで回復し、昨年は770万人に達した」とし「中国のノービザ措置と韓国の団体観光客ノービザ措置の施行で交流はより一層拡大するはず」と話した。また「中韓協力は中国の改革開放と韓国の2度目の漢江(ハンガン)の奇跡を後押しした」と評価した。

◆「両国はお互い客観的・理性的・全面的に眺めるべき」

戴兵大使は「今日の韓国は先進国入りし、中国は世界2位の経済大国に成長した」とし「両国はお互い全面的、客観的、理性的にもう一度眺めなければいけない」と述べた。

続いて「中国は過去30年間ほど改革開放を進めて歴史的成果を出し、現在は『社会主義現代化国家』という2回目の100年目標に向かって進んでいる」とし「韓国も世界10位圏の経済規模を持つ中堅国に成長し、経済・文化・軍事などで自信を見せている」と評価した。

そして「修交当時、中国のGDPは韓国の1.2倍にすぎなかったが、現在は10倍以上に増えた。ただ、中国の1人あたりGDPは依然として韓国の3分の1水準」と現実的な格差にも言及した。

戴兵大使は「北東アジア情勢は修交当時とは違って複雑になった。一部の国は地政学的要因を過度に投影し、朝鮮半島問題をさらに難しくしている」と指摘した。

しかし「アジアは依然としてグローバル成長の中心地であり、ほとんどの国が平和・友好・協力の価値を共有している」と強調した。

米中間の葛藤と関しては「一部はこれを両国間の覇権競争と規定するが、本質は米国が中国の発展を一方的に抑制しようとするものだ」とし「中国の発展は抑制されず、中国はより良い未来を開く能力と底力を持っている」と述べた。

◆「持続的な発展、両国の根本利益に」

3つ目のキーワードの再出発に関し、戴兵大使は「過去の数十年間、両国関係は浮き沈みがあったが、その過程で得た教訓がある」とし「新政権の発足後、両国は良い出発をした」と評価した。

戴兵大使は「習近平主席と李在明大統領の電話で確認されたように、健全かつ安定的、持続的に深まる中韓関係は両国国民の根本的な利益となり、域内からさらに進んで世界の平和と安定、発展と繁栄にも寄与する」と話した。

また、今後の韓中関係発展のために両国が共に推進するべき5つの課題を提示した。

▼政治的相互信頼の増進

戴兵大使は「首脳外交は両国関係の発展で代替不可能な戦略的リーダーシップ」とし「現在、李在明大統領の特使団が訪中中であり、今後も高官級の交流が続く予定」と述べた。続いて「習近平主席の10月のAPEC首脳会議出席を韓国の各界が期待している」とし「中国側もこれを真摯に検討中」と明らかにした。

▼経済・貿易協力の深化

戴兵大使は「この数年間、産業競争が深化したが、協力の戦略性と相互補完性は変わっていない」とし「中国は依然として巨大な市場と成長潜在力を保有している」と述べた。また「韓国企業は中国市場を短期的な利益だけで追求する観点から抜け出し、長期的・戦略的な視点で接近しなければいけない」とし「中国市場を深く開拓し、双方の協力のパイを増やさなければいけない」と強調した。

▼両国国民感情の改善

戴兵大使は「この数年間、韓中両国国民間の感情が悪化したのは事実であり、これは主に両国関係の起伏に影響を受けた」と述べた。特に「一部の韓国の政治勢力が政治的目的のために反中感情を助長し、虚偽主張を広めながら集会を開いている」とし「これは両国の相互信頼を損ねて関係改善努力を妨げるだけでなく、韓国のイメージにもマイナスの影響を与える」と批判した。さらに「両国政府がビザ制度の改善など便宜措置を施行して国民交流の拡大を図っている」とし「信頼回復の重要な土台になるだろう」という見方を示した。

▼外部干渉の排除

戴兵大使は「この数年間、第三者要因が両国関係に及ぼす影響と妨害が増えている」とし「韓中関係は固有の歴史的論理と内生的動力を持つ関係であり、第三者を狙っても制約を受けてもならないない」と強調した。続いて「韓国は韓米同盟と韓中戦略的協力パートナーシップ関係を並行発展させなければいけない」とし「『親米は反中、親中は反米』という2分法的な思考は韓国の外交空間をむしろ制約するはず」と警告した。

▼グローバルレベルの協力拡大

戴兵大使は「韓中両国は世界の主要経済体として域内の発展だけでなくグローバル協力にも重要な責任を負う」とし「今年と来年、両国が順にAPEC首脳会議を開催するだけに、相互支持を通じて会議の成功に寄与しなければいけない」と述べた。また「両国は国連、G20、WTOなど多国間の枠組みの中で協力を深め、多国間主義と自由貿易を守護し、一方主義と保護主義に共に対抗しなければいけない」と強調した。

戴兵大使は最後に「韓中両国は平等で秩序正しい世界多極化と包容的経済グローバル化を共に推進するべき」とし「名実共に戦略的協力パートナーシップとして共同発展の道を開かなければいけない」という言葉で演説を終えた。

2025/08/27 13:22
https://japanese.joins.com/JArticle/338060

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)