歌舞伎映画『国宝』で日本映画興行収入歴代3位になった在日コリアン監督

投稿者: | 2025年8月30日

 日本の伝統芸能・歌舞伎を題材にした映画『国宝』が実写の日本映画興行収入歴代3位になった。今年6月に公開されたこの作品は、今月17日までで観客動員数747万人、興行収入105億3000万円を記録した。日本で 100億円の壁を突破した実写映画はこれまでで4 本だけで、それも直近は2003年公開の映画だった。22年ぶりにこれだけ多数の観客を映画館に呼び寄せた『国宝』の李相日(リ・サンイル)監督(51)は在日コリアン3世だ。彼が日本人ではなく、日本社会の「アウトサイダー」である在日コリアンだからこそ、「最も日本的な伝統芸能」の歌舞伎をありのままに見通すことができたのだろうか。

 東京・新宿のある映画館でこのほど会った李相日監督は、この質問に「無理やり結び付けるのは単純な解釈ですね」と言いながらも、「私は社会の中心よりも外側にいる人々を描きます。『国宝』の主人公・喜久雄も本来は歌舞伎の世界の人間ではなく、外部から入ってきた一種のアウトサイダーです」と言った。

 李相日監督は1974年に新潟県で生まれた。父親は新潟朝鮮初中級学校の教師だった。いわゆる在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)系の学校だ。李相日監督は横浜で初級・中級・高級(小中高)共に朝鮮学校に通い、大学は神奈川大学経済学部に進学した。「経済に関心があったわけではなく、ただ日本の大学に行きたかったんです。経済学部でも法学部でも関係ありませんでした。高校までの世界とは違う風景を見たかったんです」。

 朝鮮学校出身なので韓国語もできるのだろうが、李相日監督はインタビューで韓国語は使わなかった。李相日監督は「今は韓国人なのか、日本人なのかと分けられる時代ではありません」「性的指向であれ、その他のアイデンティティーに関することであれ、誰でも自分だけのカテゴリーがあります」「もちろん、祖父母や両親の血を引いていますが、それだけで私を規定する必要はありません」と語った。

2025/08/30 11:20
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2025/08/23/2025082380029.html

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