サッカーコート6面分の大きさの工場で生産…日本を魅惑する韓国ギョーザの営業秘密

投稿者: | 2025年9月3日

東京から車で約1時間走ると見慣れたハングルの看板を掲げた建物が姿を表わした。CJ第一製糖がギョーザ大国の日本市場を狙って千葉県木更津市の研究団地に初めて建設した新工場だ。総投資金額は約1000億ウォン(約106億円)。電子や自動車など韓国企業のうち日本に生産施設を備える企業は数えるほどしかない。新工場は敷地だけでサッカーコート6面分に相当する4万2000平方メートルで、延べ面積は8200平方メートル規模に達する。

2日に竣工式が開かれた工場のあちこちには日本式表現である「ギョーザ」の代わりに「マンドゥ」という韓国式表現が日本語で書かれていた。この日初めて稼動に入った生産施設に入ると半導体生産ラインを連想させる防塵服を着た作業者が慣れた手つきでマンドゥの不良品をチェックする姿が目に入った。

 マンドゥを作る過程は韓国と同じだ。豚肉やキャベツなどを選別した後、バブル洗浄に続き金属探知器、エックス線検査をする。材料を配合してマンドゥの皮を作る過程まで経れば本格的なマンドゥ製造過程の前半作業が完了する。日本のギョーザと違い豆腐や春雨などが使われるが、早ければ来年には日本市場を狙った新製品も発売される見通しだ。千葉新工場のイ・チョルソン工場長は「同じマンドゥだが日本人が好む形に工程を設計した」と説明した。

一般に公開される部分はマンドゥを作る過程と包装段階だけだ。「何度でどの程度蒸し、これをすぐ何度で急速冷凍するかは特許を得た営業秘密のため」だ。シェア約40%を占めているギョーザ市場の強者である味の素と、大阪王将ブランドを持つイートアンドホールディングスが約20%を占めるほど競争が激しいためだ。

CJ第一製糖が日本進出を表明したのは2003年。日本人におなじみのプルコギ用ヤンニョムを前面に出した。酢製品である「美酢(ミチョ)」を2012年に出し、2018年にマンドゥを発売した。年間1兆1000億ウォン規模の日本のギョーザ市場攻略を陣頭指揮したのはCJグループの李在賢(イ・ジェヒョン)会長だ。翌年日本企業の餃子計画を買収し4つの工場で現地生産を始めた。

生産ほどに重要な流通ラインを確保するために李会長は4月に日本の5大総合商社のひとつである伊藤忠商事を訪問し岡藤正広会長と会った。「日本で火が付いた韓流ブームは韓国カルチャーの世界的拡散の決定的機会」という判断だった。伊藤忠商事は最大食品流通会社である日本アクセスとコンビニエンスストアのファミリーマートを保有する流通業界の大手だ。このように始まった縁でこの日CJ第一製糖の姜信豪(カン・シンホ)副会長は伊藤忠商事の宮本秀一食料カンパニープレジデントと協約式を結んだ。

現地生産というカードで本格的な挑戦状を出したCJ第一製糖の出だしは好調だ。上半期に日本市場での売り上げは前年同期比約28%増えた。姜副会長はこの日の竣工式で、「千葉工場は日本事業の持続可能な成長に向けた重要な一歩。世界市場で韓国食品の領土拡張を加速化するだろう」と話した。韓国企業を誘致した千葉県の熊谷俊人知事は「新工場はキャベツなど県産野菜を活用して地域の小中高生を対象にした工場見学など地域貢献にも努めている。千葉県も最大限支援したい」と話した。

2025/09/03 07:54
https://japanese.joins.com/JArticle/338285

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