祖国革新党のスポークスパーソンを務めるカン・ミジョン氏が、党の要職を務める人物によるセクハラ(性的嫌がらせ)などの不祥事を暴露して離党した。セクハラ(性的嫌がらせ)などの被害者を救おうとした同党の党役員らは党から懲戒処分されただけでなく、暴行まで受けたという。これに対して、祖国革新党は党憲・党規により被害者の要求事項を全て受け入れたと反論している。
祖国革新党のカン・ミジョン氏は4日午前、国会疎通館で記者会見を行い「党は被害者の叫びを無視した。私は今日(4日)、祖国革新党を去る」と離党を宣言した。
同氏は「党内のセクハラやその他の嫌がらせ事件の被害者のうち1人は先月、党を去った。この事件に関して党の刷新を訴えた世宗市の党委員長は今月1日に除名された。共に行動した運営委員3人も懲戒処分を受けた。被害者を救おうとした協力者は「党職者品位維持違反」という名の懲戒処分を受け、数日前に退職届を提出した」と言った。
さらに、「セクハラ問題について最初に被害の訴えを聞き、党に報告した女性委員会実務担当秘書官は党幹部に暴行を受け、事件は検察に送致された。これこそ、私が沈黙を破って今日、この場に立たざるを得なくなった理由だ」と強調した。
また、「曺国(チョ・グク)前代表=現・革新政策研究院長=の8・15赦免(光復節〈日本による植民地支配からの解放記念日〉特別赦免・復権)後も党の見解に変化がなかった。倫理委員会と人事委員会は加害者に近い人物で構成されており、外部調査機構の設置要求は1カ月たっても受け入れられていない。その間に被害者たちにはまた別の被害を受けていた」と述べた。
そして、「結果は不公正だった。被害者を守ろうとした人物は再審請求3週間後に棄却され、除名が確定した。その一方で、再審を請求した加害者は60日後にやっと除名が決まった。正義はなぜこんなに遅く、不正義はなぜこんなに素早いのか」と指摘した。
祖国革新党でセクハラなどの被害に遭ったAさんは4月、上級党役員B氏を業務上威力によるセクハラでソウル鍾路警察署に告訴した。これと関連し、祖国革新党にはセクハラ事件2件と職場内嫌がらせ事件1件の届出があったという。しかし、党はこうした事件にあいまいな対応をしたため、同党の姜景淑(カン・ギョンスク)女性委員長が遺憾の意を表した。
この記者会見に同席した同党女性委員会のカン・ミスク顧問はこの日の記者会見終了後、「党が支援する回復措置を被害者たちが受け、正常に業務に復帰することを願いつつ、長い間耐えてきたが、結局このように被害者が全員、党を離れることになり、顧問として、最初に結党を共に進めた人間として、非常に悲痛で惨憺(さんたん)たる思いだ」と言った。
祖国革新党は「党憲・党規により被害者の要求事項を全て受け入れた手続きを終えた」と反論した。同党は「被害者側の要請により、外部機関が調査を担当して進め、党外部の人物からなる人権特別委員会のチェックも受けた。それでも事実と異なる主張が提起されたことについては遺憾の意を表明する」とコメントした。
ソン・ボクキュ記者
2025/09/05 10:01
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