【TV朝鮮】(アンカー)
殉職したイ・ジェソク警査(日本の巡査長に相当、34)は海の上で30分以上も耐え、力尽きて亡くなりました。死闘を繰り広げていたイ・ジェソク警査の姿はドローンのカメラにも捉えられていましたが、管轄の仁川海洋警察署霊興派出所幹部は救助支援を要請しませんでした。その上、「支援が必要か?」という状況室長の質問に、「そこまでする必要があるだろうか」と答えていたことがTV朝鮮の取材で確認されました。ク・ジャヒョン記者の独自報道です。
(記者リポート)
広い海の上に小さな白い点一つ、ドローンのカメラに捉えられたイ・ジェソク警査の生前の姿です。
体力を温存しようとしているかのように、あおむけになって脚だけを動かし、海で死闘を繰り広げています。
これを目撃したドローン操縦士は午前3時9分、仁川海洋警察署に「海に浮かんでいる警察官が危険な状況にある」と通報しました。
これは、イ・ジェソク警査が「救命胴衣を脱いで救助者に着せた」と霊興派出所のチーム長に最後の無線を送ってから12分後のことでした。
イ・ジェソク警査は午前3時27分にドローンのカメラに捉えられて以降は姿が見えなくなりました。ですが、この必死の30分間に仁川海洋警察署が取った対応といえば、署員2人を事故現場付近に出動させたことだけでした。
(遺族)
「すべてが間違っています。あの場所で(ドローンが)撮っているじゃないですか? それなら、あの場所に行かければ。(救助船を)投入するべきでした」
ところが、問題は他にもありました。
「イ・ジェソク警査が遭難者の救助作業を行っている」との報告を受けた仁川海洋警察署状況室長が、霊興派出所のチーム長に救助船などの投入の必要性を尋ねたところ、チーム長は「そこまでする必要があるだろうか」という反応を示していたことが分かりました。
(同僚の海洋警察官)
「(午前3時に仮眠から)戻ってからも、イ・ジェソク警査が何をしにどこへ行ったのか、どんな状況なのか、聞けませんでした」
結局、イ・ジェソク警査が危険な状況にあることは、同警査がドローンの映像から消えた午前3時半になってようやく上部に報告され、救助ヘリは午前4時過ぎに現場に到着しました。
韓国海洋警察庁の金勇進(キム・ヨンジン)庁長は今回の件の責任を取って辞意を表明しました。TV朝鮮、ク・ジャヒョンがお伝えしました。
(2025年9月15日放送 TV朝鮮『ニュース9』より)
2025/09/16 09:46
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2025/09/16/2025091680035.html